ヨーロッパ企画「年越しカウントダウンイベント」制作発表も稀有ですが、レポートも特大ですっ![レポート(記者会見、公開リハーサル、etc.)]
 2003年から毎年、地元京都で行われているヨーロッパ企画の年越しカウントダウンイベント。しかし今年は劇団10周年記念の年のラストにふさわしく、大阪の劇場[イオン化粧品 シアターBRAVA!]で華々しく開催されることになりました。そこでヨーロッパ企画には珍しく、結構立派な記者発表が行われたわけですが、なんとその会場は……大阪名物の水上バス「アクアライナー」(http://suijo-bus.jp/)! というわけで今回は特別に、その異例の記者会見の様子を詳細にレポートいたします!!

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 10月22日、午後3時30分。会場のシアターBRAVA! からほど近い大阪城港から、ヨーロッパ企画劇団員(山脇唯のみ欠席)+10数名の記者を乗せてアクアライナーは出港しました。当日はあいにくの雨でしたが、関西に住んでいるとなかなか乗る機会がない乗り物だけに、ヨーロッパメンバーも記者たちも窓の外を流れていく風景に、ついつい気もそぞろな感じ。普通会見というと、多かれ少なかれピーンとした空気が流れているもんですが、今回に限ってはそんな気配は微塵もありません。


eu4.jpg まずは本日の司会兼観光ガイドである毎日放送の大月勇アナより、アクアライナーおよびカウントダウンの解説が。続いて劇場支配人のあいさつの後、ヨーロッパ企画主宰・上田誠から「こうもお話に集中しにくく、しかも揺れている中で物を書かなければいけないという苛酷な状況で申し訳ありません」とのお詫び(?)をはさんで、カウントダウンの全貌……もとい、現時点での展望が明らかにされました。

「今回はこの船旅よろしく、ヨーロッパ企画のこれまでのルーツをたどりつつ、今後10年の新たな船出となるような舞台をイメージしています。また僕らがやる興業は、こういう感じで日頃の喧騒からちょっと離れるというか、非日常的なモノでありたいなとつねづね思ってまして。特にカウントダウンは、通常の公演に比べるとお祭ムードであったりとか、普段ならちょっとやらない試みもこのタイミングならできるなというのを、毎年意識しながらやっています。それで今年は劇団10周年ということで……」

……と上田が解説をしてる最中に、突然大月アナより「すいません、今窓の外に大阪城が見えます!」との案内が! ヨーロッパメンバーも記者たちも、反射的に会見そっちのけで、窓の外に目線を向けてしまいました。大阪城が見えなくなってから、コメントに水を差してしまったことをお詫びする大月アナでしたが、上田はサラッと「いえ、そっちの方が重要ですから(笑)」と応えて、何事もなかったようにコメントを続けます。

「まず会場が、今まで僕らがやったことがないような大きな劇場なので〈ヨーロッパ企画を10年間やってきて、ようやくここにたどり着いた〉というようなお話にしたいと思ってます。それと普段僕らは、ちゃんとセットを作り込んだシチュエーションコメディをやってるんですが、今回はエピソード集やコント集みたいな、ちょっとお祭感のある舞台にしてみたいなと。その中に、カウントダウンも有機的に組み込めればと考えています」

 続いて役者を代表して、諏訪雅・中川晴樹・本多力が登場。それぞれ
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 「劇中にカウントダウンが入るということで、1秒の狂いも許さない緻密な演技で(笑)役者としては臨んでいけたら」(諏訪)

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「年末年始はなるべく実家の名古屋で過ごしたいと思ってるんですが、今年は10周年、しかも会場がBRAVA! ということで残ろうと決意しました」(中川)

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「生まれてから29年間、毎年実家のある京都で年を越してたんですが、今年は初めて大阪で年を越すことになりました。大阪の人にいろいろリサーチをかけて、万全の準備で年を越そうと思ってます」(本多)

とのコメントを寄せてくれました。

ちなみに上田以外のヨーロッパメンバーたちは会見の間ほとんど、窓の外を見て歓声を上げたり、珍しい景色を携帯のカメラに収めたり、岸辺や橋の上から船を見ている人たちに手を振ってみたりと、会見に来たのか観光に来たのかどっちやねん! という状態。このマイペースぶりったら、ほとんど彼らの舞台の延長線てな感じです(笑)。アクアライナーの天井を下げる実演(註:アクアライナーは満潮時に船が橋に衝突するのを避けるため、天井を30cm下げることが可能)の時なんか、もう全員仕事を離れてテンション上がりまくり状態でした。いやこの実演は確かにちょっとした迫力で、最大下げ幅まで来た時には記者側からも自然と拍手が起こってましたけどね。

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さて再び天井が上がりきった所で、質疑応答タイム。大阪城最接近ポイントや、水陸両用バスが通りかかったりしてのミニ中断もはさみつつ、記者たちと上田との一問一答は以下の通り。

──カウントダウンの内容についてもう少し具体的に教えていただけますか?
「〈過去をたどる〉ということをテーマにした作品集にしようかなと。それにプラスして、毎年僕らはカウントダウンのタイミングで、ここにいる酒井(善史)君に必ずドッキリを仕掛けるんです。ある年には酒井君が別室で1時間前から1人でカウントダウンをしてるけど、実はその時計が1分遅れていて、僕らが先に勝手にカウントダウンをするとか……そういう風に毎年〈酒井君に年を越させない〉というドッキリをやってるんです(笑)。なるべくなら今年のカウントダウンも、そういう企画や趣向を入れていけたらなと。それに劇場の(タッパの)高さとか奈落とかを使った面白い試みなど、3時間ぐらいの上演時間の中で、いろいろな遊びを入れた舞台にできればと考えています」。

──コントは全部新作ですか?
「全くそのつもりです。コント集というか、連作集のような感じですね。1つの同じキャラクターで話をつなげていくか、あるいはテーマでつながっているか。いずれにせよそれぞれの話には、つながりを持たせていこうと思っています」。

──企画書に「演奏もある」と書かれてありましたが、これはメンバーの皆さんが何か楽器の演奏に挑戦されるということですか?
「私ごとになりますが、最近僕と諏訪、酒井、西村直子の4人で〈MSXバンド〉というバンド活動を始めまして。これはMSXという古いパソコンを使って、そこに打ち込んだプログラムをステージ上で再生するだけのバンドなんですけど(笑)。BRAVA! は音を聞いてもらうのにはすごくいい劇場だと思うので、どんな形になるのかはまだ決めてませんが、とにかく音楽は何かしら使いたいです」。

──カウントダウンイベントはお客さんを巻き込んだ形にすることが多いですが、どのような形でカウントダウンの瞬間を迎えるか、というイメージはありますか?
「カウントダウンってやっぱり、お客さんにしてもらわないと面白くない。舞台上の人間だけがカウントダウンをするのも寂しいので、どこかのタイミングでお客さんを巻き込めるような持って行き方をしようと、今非常に難航というか(笑)……試行錯誤中です」。

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 このラストの質問の辺りで、折良く窓の向こうに今回の会場である[イオン化粧品 シアターBRAVA!]が見えてきて、会見は終了とあいなりました。最後の集合写真は必然的に、アクアライナーとその向こうに
見えるBRAVA! の黄色い屋根をバックに……って、芝居の会見というよりも、まるっきり観光の記念写真ですね、コレ(笑)。

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さてイープラスでは特別に、上田&会見では発言の機会が無かった石田剛太に、今回の感想を聞かせていただきました。

「僕らのわがままでこういう会見にさせていただきましたが、ヨーロッパ企画らしい感じがしました。記者発表というフォーマルな場で面白いことを伝えるのって難しいから、こういうちょっと日常から離れた所で楽しんでもらえるのが……それが泥船だったらアレですけど(笑)。でもでも、めっちゃ面白かったですねえ」(上田)

(諏訪から「何言ってもちゃんと笑うから」とうながされて)えーっと、大阪城が3回も見られたので……それだけですごく楽しい記者会見だったです(一同笑←かなりわざとらしかったですが)(石田)

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 というわけで、彼らの舞台と同じく非日常かつホンワカとしたムードの中で行われた、ヨーロッパ企画のカウントダウンの記者会見。どうやら連作コント集になるとのことですが、彼らのコント集といえば『Europe Fields Forever』(02年)や『ゴルフ』(05年)など、必ず最後に「そんな仕掛けがあったのか!」と全観客を震撼させた名作ぞろい。そこに観客も巻き込んだカウントダウンがプラスされるとくれば、恐らくは2008年の最後にして最高の興奮を味わえるのでは? 関西はもちろんそれ以外の地域の方も、ぜひ今年の大晦日はヨーロッパ企画と一緒に、大阪で新年を迎えましょう!

<昨年のカウントダウンイベントの様子>
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ヨーロッパ企画
〜ヨーロッパ企画10周年記念〜カウントダウン公演 2008−2009


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