劇団四季ミュージカル『アイーダ』制作発表会レポート[製作発表レポート]



  5月某日、本年10月3日より電通四季劇場[海]にて上演されるミュージカル『アイーダ』の制作発表会が行なわれた。
  壇上には劇団四季代表・浅利慶太、専務取締役・田中浩一と共に、コスチュームに身を包んだアイーダ役の濱田めぐみ、ラダメス役の阿久津陽一郎、アムネリス役の五東由衣が並び、会場はとても華やかな雰囲気。

>>チケットの詳細・申込み

 ミュージカル『アイーダ』は、『ライオンキング』を手がけたエルトン・ジョン&ティム・ライスというトップクリエイターが手がけた作品。ディズニーと劇団四季のコラボレーションによって『美女と野獣』『ライオンキング』に続いて発表され、日本では2003年の初演。全国各地での公演に力を入れて来た劇団四季が、日本演劇史上初となる関西発信のロングランミュージカルとして大阪でその幕を開き、その後京都、福岡、名古屋で公演を行ってきた。そして今回、満を持しての東京公演の実現。自信を持って作り上げて来た作品の“凱旋”とあって、出席者も皆晴れやかな表情だ。

 タイトルロールを演じる濱田は「大阪初演からの6年の間にスタッフ、キャスト一同、ひと周りもふた周りも大きくなりました。みんなで考え、創り上げて来た『アイーダ』。前回公演よりもより繊細に、よりダイナミックに、スピリチュアルな世界をお届けします」と力強くコメント。また、「久しぶりのアイーダの扮装でしたが、メイクをするうちに自分の中にしまっていたアイーダの人格が出てきました。この想いを丁寧に洗い直して、最善を尽くした舞台にしたい」とも。
  阿久津は「愛情や憎しみを描く『アイーダ』は、お客様自身の人生とも重ね合わせられる物語です。ラダメスは強さと弱さを併せ持ったキャラ。この作品でラダメスとして初めての東京公演。東京出身者としてもとても楽しみです」と、終始笑顔で語った。同時に「劇団の中に若い力が確実に育って来ている。後進の指導にあたり、作品を脇から固めて更に育てて行くのも自分の役割と感じています」と、カンパニーの一員としての責任を新たにしていた。
  「『アイーダ』はアイーダとラダメスの恋物語であると同時に、アムリネスの成長物語でもあります。試練を乗り越え、4000年の時を超えて魂が浄化されて行くアムリネスの姿を観て欲しい」という五東。同じく久しぶりとなった衣裳姿には「ちゃんとアムリネスになれてるでしょうか?」と照れた様子も見せながら「舞台では王妃アムリネスの華やかな姿、おしゃれな衣裳の数々も楽しんでもらいたいです」と、見どころを教えてくれた。

 古代エジプトを舞台に、哀しい運命に引き裂かれて行く恋人たちを描いた『アイーダ』。オペラ作品としても有名だが、このディズニー/四季版ミュージカルはオペラとはまた一味違った新しい切り口でクリエイトされたミュージカル。「やはりエルトン・ジョンの曲はなかなかのもの。娯楽性を大切にするディズニー作品の中にあって、『アイーダ』は娯楽性とともに特に芸術性が高いのが特長。現代劇を観る感覚で楽しめる、現代人の心を打つ作品ではないでしょうか。全回公演を経て、やっと東京でもご覧頂けます。さらにレベルの高いところでの作品がお届けしますよ」と、浅利氏もその手応えを力強く語った。

 会場内のスクリーンにオリジナルスタッフであるエルトン・ジョン、トーマス・シューマーカー、ティム・ライスのコメントが流れたあとは、プチサプライズ。出演者3名が生歌を披露してくれた。まずは『アイーダ』を代表するデュエットナンバー「星のさだめ」。パープルのドレスをまとったアイーダと、深紅のスーツのラダメスが2人の恋の熱さを切々と歌い上げる。続く「どうしたらいい」は、えび茶のドレスのアムリネスも加わり、三者三様、それぞれの苦しい恋心を綴ったナンバー。生きる強さを滲ませるアイーダ、凛々しさをたたえるラダメス、気品ある立ち姿が凛としたアムリネスの歌声は、エルトン・ジョンが持つポップなテイストと相まって、想いを突きつけることなく、吹き抜ける風のような爽やかを感じさせる聴き心地のよい三重唱となって、会場内を静かな感動で包み込んで行った。

 かねてより上演リクエストが多かったという本作。いよいよ実現した東京公演、その幕開けが待ち遠しい。

〈取材・文:横澤由香〉


>>チケットの詳細・申込み



 
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。