M&O playsプロデュース『八犬伝』主演の阿部サダヲさんにインタビュー![インタビュー]

脚本・青木豪、演出・河原雅彦、主演・阿部サダヲ。人気、実力ともに幅広い演劇ファンに支持されている魅力的な顔ぶれが揃った『八犬伝』が、いよいよ始動! 江戸時代中期に滝沢馬琴が書き上げた『里見八犬伝』を、今を生きる人々に向けた新たな物語として送り出す。



阿部サダヲさんにインタビュー!

――日本の古典的物語といえる『八犬伝』ですが、これまでなにか思い入れはありましたか?

 真田広之さん出演の映画(’83『里見八犬伝』)の印象が強くて…もうあれしか思い浮かばないくらいですよね。あと僕は千葉の出身なんですが、隣の市に里見公園という『里見八犬伝』の舞台になっていると言われる場所があって毎年さくらまつりに行っていたり、勝手に親近感を抱いてました。その『八犬伝』を舞台でやる、しかも主役ですよと言われて、「ああ真田広之さんをやるんだな」と。でも、違いました(笑)。

――真田さんが演じたのは犬江新兵衛。阿部さんは犬塚信乃です。

 ね。でも頂いた台本も最初から信乃を真田さんのイメージで読んじゃって、段々と「ちょっと違うぞ?」と。信乃は複雑な背景もあってすごい面白い役なんですよ。それで…、あの時代の真田さんでの信乃もいいな、大丈夫だなって(笑)。

――(笑)あくまでもイメージは真田さんなんですね。台本の印象は?

 人間と人間の関わり合いみたいなところがすごく良く描かれているな、と思いました。八犬士たちはずっと深く一緒にいるわけではないんですよね。だけど出会って行く中でうっすらと人間模様が浮き上がってくる。『八犬伝』を知らなくても楽しめると思いました。これ、もとは長い長いお話なんですよね。今のマンガとかでも取り入れられているモノも多そうだなって感じました。

――エンターテインメント性の高い伝奇モノとしての人気も高いですからね。

 僕が一番興味を惹かれるのは、やっぱり自分と同じ痣を持っているいる人がいろんなところに点在していて、それを探し回るっていうのが…すごく面白いなと。僕らも文化祭のときにそんなような話やりましたよ。「お前もそのホクロを持っているのか!?」「…お前もか!」なんて(笑)。ガンダム世代なのでニュータイプとか、あと野球をやっていたので『アストロ球団』! 球の痣のあるいろんな超人が集まるっていうお話しなんですけど(笑)、そんなことをいろいろ思い浮かべたりして。「特別な人たちを集める」という物語にはどうしてもワクワクさせられますよね。

――ちょっと意外だったのですが、演出の河原さんとも初タッグだそうで。

 そうなんです。役者としての共演はありますし河原さんのことはよく知っているんですけど、演出は初めて。なんか…この話が決まったら逆に緊張して話せなくなっちゃって。まだ特に連絡とかもしてません(笑)。演出を受けたことのある人にちょっと話は聞いたんですけど、古田(新太)さんは「いいよ。リーダーいいよ」って言ってました。自由にやらせてくれるみたいですし、そこも楽しみですね。

――それでは今、阿部さんが感じているこの『八犬伝』の魅力とは?

 プレッシャーでもあり楽しみでもあるのは、やはり昔からある有名な話を新たに新しいカンパニーで創っていくことですね。僕たちなりの『八犬伝』を生み出していく、それをお客さんに届けるってすごく面白いことだと思うので。
 あと、青木さんのホンの流れがすごく上手い…というか面白くて読みやすかったので、その分、やっぱり観やすいモノにしないとなぁ。難しいんですよね、面白いホンをまた倍増させてお客さんに観せるっていうのは。それは役者の苦しみでもあるし、楽しみでもあるんですけど。

――座長としての気も引き締まる、と。

 いやいやいや(笑)。昔からキャプテンとか委員長とか「阿部くんはやめなさいね」と言われて来た人間なので。それに今回のキャスト、面白いでしょう? 僕もこのカンパニーがどう動いていくのかすごく楽しみなんですけど、なかなか想像つかなそうな感じで…いいよなぁ。みなさんジャンルが違うというか、いろんな人がいて「この人たちなんの仲間なの??」っていう、なんとも慣れない感じ(笑)。それでいて八犬士としてちゃんと合ってるんですよね。この不思議な顔ぶれが、“○○っぽい”と括れない、そこがいいんじゃないかな。

――殺陣シーンも多そうですね。

 ありますね。相当あると思いますし、それがかなり見せ場にもなるんじゃないかな。稽古もこれからなので僕自身まだまだわからないことばかりなんですけど、幅広い層の方に楽しんでもらえる芝居になるような予感がしてます。『八犬伝』をまったく知らない人にも楽しんでもらえる舞台。「再演観たいな」とか「続きが観たいな」って思ってもらえたら嬉しいな。そうなるよう、頑張ります。

[取材・文=横澤由香]
〔インタビュー写真/坂野則幸〕

公演概要

M&O playsプロデュース「八犬伝」

<公演日程・会場>
2013/3/8(金)〜3/31(日)Bunkamura シアターコクーン(東京都)
2013/4/4(木)〜4/10(水)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪府)
2013/4/13(土)・14(日)刈谷市総合文化センター 大ホール(愛知県)

<キャスト&スタッフ>
原作:滝沢馬琴「南総里見八犬伝」
台本:青木豪
演出:河原雅彦
出演:阿部サダヲ 瀬戸康史 津田寛治 中村倫也 近藤公園 尾上寛之 太賀 辰巳智秋 二階堂ふみ/田辺誠一 他





2012-11-05 17:34 この記事だけ表示
 
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。