「ガラスの仮面」 稽古場取材レポート!![稽古場レポート]

 総発行5000万部を超える超人気少女マンガ「ガラスの仮面」が新たに舞台化される。演劇の天才少女北島マヤに貫地谷しほり、ライバルの姫川亜弓にマイコ、そして二人を導く伝説の大女優月影千草に一路真輝というキャスティングで、脚本・演出をG2が手がける。初日まで半月ほどとなった日の稽古場を訪ねた。

稽古場取材レポート!

 原作者の美内すずえが脚本を前に熱いまなざしを送る中、この日公開されたのは二幕冒頭の10分弱のシークエンス。“紫のバラのひと”としてマヤに思いを寄せる大都芸能社長速水真澄(小西遼生)に対し、その秘書水城(東風万智子)が、二人のライバルが現在置かれた状況を説明していく形で進められ、その間、稽古場いっぱいに設置された盆がぐるぐる回る演出となっている。何といっても、伝説の大女優、月影千草に扮する一路真輝がいい。当初このキャスティングが発表されたとき、一路ではこの役にまだ若すぎるようにも感じられたが、原作の月影の装いを意識してか、黒づくめの稽古着に身を包んだその凛としたたたずまいが神秘性とカリスマ性をたたえ、大女優のオーラいっぱい。威厳に満ちたセリフ回しにも貫録があり、演じることに魅せられた者たちを描くこの作品において、月影先生もまた影の主役であることを思い起こさせられる。貫地谷はマヤのひたむきな情熱を表現し、演じた一人芝居「女海賊ビアンカ」のワンシーンでは、スピード感ある舞台が展開された。亜弓が演じる一人芝居「ジュリエット」のワンシーンはダンスのみで表現され、長身のマイコが舞う姿が見られた。

 終了後、貫地谷、マイコ、一路、美内の四者で囲み会見。原作者の美内は、「貫地谷さんがただ立っているだけで、少女だ、マヤだと思った。月影先生の立ち姿は、横から見ると、スカートのラインが漫画で描いた通りだなと。マイコさんのジュリエットは踊りが取り入れられていて、自分もあのポーズを描けばよかったなと思った。舞台となると、自分の手を離れた別のものになっていて、お客さんとして楽しんでいる部分があるが、セリフも全部入っているし、他の誰よりも作品をよく知っているということがある。演じている姿を見ているのはすごく新鮮で楽しいし、演劇をテーマにした作品だけに、自分もまた取材をしているようなところがある」と、この日の稽古の感想を非常にうれしそうな表情で語っていたのが印象的だった。

  「取材カメラと美内先生がいたのですごく緊張して」(貫地谷)、「緊張しました」(マイコ)と、二人のライバルは共にこの日の稽古で間違えてしまったことを告白。「今やっておけば本番は大丈夫。二人が若い勢いで頑張っているので、月影先生の気持ちに自然となりやすい」と、一路がいかにも大先輩らしいところを見せる。二人のライバルの互いの印象は、「美しくて、ダンスのシーンもうっとりします」(貫地谷)、「その世界にすぐ飛びこんでいくところが、読み合わせのときからマヤだ! と思った」(マイコ)とのこと。「『ガラスの仮面』は高校生のとき初めて読みましたが、スポ根のような熱い演劇の世界で、すごく圧倒されて。演劇を目指していたけれどもオーディションがうまくいかなかったりした時期で、やけどしそうな感じがありました。あのとき感じたものをお客様に届けたい」(貫地谷)、「とてつもなく大きな存在である原作が、とてもエネルギーにあふれた舞台になると確信しています。皆様に熱い思いを届けたい」(マイコ)、「素敵な作品に出られてうれしい。出演者一体となってパワーをお届けしたいので、一人でも多くの方に見て頂ければ」(一路)と、口々に熱い抱負を語っていた。

[取材・文=藤本真由 (舞台評論家)]

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公演概要


「ガラスの仮面」

<公演日程・会場>
2014/8/15(金)〜8/31(日) 青山劇場 (東京都)

<キャスト&スタッフ>
出演:貫地谷しほり、マイコ、浜中文一(関西ジャニーズ Jr.)、小西遼生、東風万智子、一路真輝
原作:美内すずえ
脚本・演出:G2



2014-08-06 13:15 この記事だけ表示
 
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