『ママと僕たち よちよちフェスティバル〜もっかい!いち!に!〜』出演者インタビュー[インタビュー]

 「ママ大好き!」な赤ちゃんたちが、不思議な力で大人の世界に飛び出し大冒険を繰り広げるファンタジック・コメディ「ママと僕たち」。そのシリーズ2作が、『よちよちフェスティバル』として一挙再演上演されることとなった。そこで、両作の出演者を代表し鯨井康介・平野 良・原嶋元久・矢田悠祐・平田裕一郎・赤澤 燈・染谷俊之が稽古場に集合! 互いの作品への思いを語り合った。

キャストが作品への思いを語る!

――「ママと僕たち」は1が2013年、2の「ママと僕たち〜おべんきょイヤイヤBABYS〜」が2014年に上演された人気のシリーズですが、まずは改めて本シリーズについて教えていただけますか?


鯨井康介

鯨井もともと拙者ムニエルの村上大樹さん脚本・演出で、僕ら若手俳優がハチャメチャなコメディに挑戦していくシリーズがあって、その中から生まれたのが「ママと僕たち」なんです。大まかに言うと、赤ちゃんが喋れたり、突然大人になっちゃってママのピンチを救いに行ったりと、大人の想像力と大人の目線から赤ちゃんたちの世界を描いた、異色のハートフル・コメディですね。僕は1でリュウノスケくんという1歳児の役で出演して、まぁ…相当アホな子なんでしょう(笑)、保育園を留年しております。ガキ大将チックな赤ちゃんで、周りの年下の子たちに自分を兄貴って呼ばせてるんですけどね。

平野僕は1で赤ちゃんたちが通う夜間保育園の和哉せんせいを演じました。和哉せんせいはナチュラルなくどき体質とでもいいますか、恋多き男で、みんなのお母さんとちょっとあやしいかな…みたいな感じになっちゃって。いわば赤ちゃんたちの“共通の敵"という存在です(笑)。

矢田僕は今回の再演が初参加になるんですが、1で0歳児のリクくんをやります。村上さんからは「アンニュイな赤ちゃんで」(笑)と言われているものの、台本を読んでもなかなかアンニュイな赤ちゃんというものが想像できず…とにかく稽古場で赤ちゃんの先輩であるみなさんに学びながら、自分なりのアンニュイな赤ちゃんになれればいいなって思ってます。

原嶋ぼくは1・2両方にキミヒコ役で出演してます。赤ちゃんたちはみんなキャラが濃いんですが、キミヒコはその中でもホントに“普通の赤ちゃん"っていうポジションですね。夜間保育園から幼児教室に転園しつつ、常に巻き込まれ型というか(笑)、ストーリーテラーとして全体を見ている感じですね。

──2出演のみなさんの役どころは?


平田裕一郎

平田僕はヨシオっていう名前なんですけど、みんなに「ワルオって呼んでくれ」って言ってて…ま、ただの頭の悪い子ですよ(笑)。不良ぶってるところがあったり、自由奔放なところが魅力なのかなぁ。

染谷僕はトーマスというハーフの赤ちゃんで、ママのお腹にいるときから音楽や英語を聞いて育ったエリートという設定。途中でいろいろあるんですけど、一応頭がいいことになってます(笑)。


赤澤 燈

赤澤僕はトウマ。みんなにはトンマって呼ばれてます。ワルオくんのママとうちのパパがつきあってるので、再婚したらふたりは兄弟になれるのが嬉しいですね。僕も頭のいい子のクラスに入ってます。

鯨井…え、あ、そうか。2は保育園じゃなくて幼児教室のお話なんだよね。頭のいい子と悪い子がいるんだね。

染谷そうなんです。どうやらお教室の内容なんかは村上さんの実体験に基づいてるらしいんですけど。

平野そうなの!? へ〜。そっちはちょっと社会性もはらんでるストーリーなんだね。

平田まあ、2は役者もしっかりした大人が多いですからね。

一同……。

鯨井ほら、ヘンなこと言うからシーンとしちゃったじゃん!

一同(爆笑)。


原嶋元久

原嶋(笑)。でも僕は両方の現場を経験してますけど、やっぱりそれぞれに空気は違いましたね。特に稽古場で感じたのは、1はホントに全員で悩んで創っていったけど、2はわりと立ち上がりからスムーズだったというか。0歳児と1歳時を演じるのってかなり違いがあるんだなって改めて感じてました。

鯨井確かに俺ら、けっこう話し合ったもんね。赤ちゃんってなに?っていうところから、具体的に「ストーリーではあっちに移動したいけど、0歳児じゃここは立てない?」「ゴロンと転がった勢いでなら行けるんじゃない」とか。

原嶋そう! 2はそのあたりもう普通に歩いちゃうんですけど、1のときはつかまり立ちならOKだよねとか、村上さんも交えて赤ちゃんの月齢とそのときにできることなんかを細かく確認していくことが多かったですよね。

平野そうだったね。僕も現場で赤ちゃんチームは大変だなぁって見てたもん。

──行動もですし、言葉の違いもありますよね。0歳だと赤ちゃん同士は会話をしてるんですけど、先生にはそれは「おぎゃー」としか聞こえない。

平野ね。こっちはやさしく「おぎゃ?」「どうちたんでちゅか?」だけど…。

鯨井赤ちゃんは「うるせえ。うざい。あっち行け!」とか言ってる(笑)。

平野そうなんだよ。先生はそれがわからないからね。こんなに赤ちゃんが好きなのに、赤ちゃんからは拒絶されている、と。切ないなぁ。

赤澤そうか! 俺らはもう喋れる月齢だから、大人に対しても普通にしゃべって通じてたましたからね。確かにあまりそこは気にしてなかったです。

──壮大なファンタジーの中に、リアリティもちゃんとあって。

平田そこは僕らもありました。「ここはもうおっぱいは飲まないから」って、途中で最初の設定よりもちょっと月齢を上げた役なんかもあったし。

鯨井村上さんご自身のお子さんの成長や、お子さんに注ぐ愛情みたいなモノが作品の細かい部分にも注ぎ込まれてるのを感じるよね。

平野確かに。それは大きいと思う。

──この作品の大きな魅力はやはりみなさんが演じる赤ちゃんの可愛さや頑張りだと思いますが、初演で赤ちゃんを演じてみての手応えというと…。


染谷俊之

染谷僕は“無”になれましたね。最初は小さい子を表現するには…と悩んで、考えて考えて考えて、で、「考えるのをやめよう」に行き着いたんです。考えず、目の前のことに新鮮に反応するのが赤ちゃんだよねって気づいて。そうしたらすごく自由になったし、周りへの反応も新鮮になって、やってて楽しくなりました。あの感覚は気持ちよかったです。

赤澤自由っていうのはすごくわかる。やっぱり1歳児の気持ちなんて絶対わからないし、正解はないなぁって思って。だから稽古をやっているうちに逆にだんだん考えなくなったというか、いい意味でぬる〜っと、そのときの雰囲気に馴染みながら自由にやって…結果、それがいい感じに作用しましたね。

平田俺は「いかに無邪気でいられるか」ってことだけに集中した。コメディって加減が中途半端だと観ている人も引いちゃうし、やってる自分もなんかカユイ感じになっちゃうし…しかも役が赤ちゃんだからね。やっぱりとことん振り切って「ママ〜〜!」ってやってるほうがこっちも楽しいし、観ている人にもこの無理矢理な設定を楽しく納得してもらえると思った。

鯨井もともとハチャメチャな設定なわけだし、こっちが「赤ちゃんです」って言い切っちゃえば、それで成立する不思議な世界観だからね。言い切って、振り切ってやっちゃえばいいんだっていう強さが武器になる。


平野 良

平野そこがやっぱりすごく演劇的だと思うんだ。村上さんが書くモノを信じて、僕らはそれを力技で納得させちゃえばいい。

矢田僕は最初に「ママ僕」出演のお話をいただいたときは「24歳で赤ちゃんなんてできるかな」って思ったんですが…もうそこはとっくに超越している世界ってことですよね。早くみなさんの温度に馴染みたいなぁ。改めて、稽古が始まるのがすごく楽しみです。

──初演からのファンの方も、噂は聞いていたけどまだ観たことがないという方も、今回は2作一度に観られるチャンスがある。この機会にさらに多くの方々に「ママ僕」の底知れぬ魅力を知ってもらいたいですね。

平田端から見たら「イケメン的な男の子たちがなんか赤ちゃんやってるんでしょ?」って思われるかもしれないですけど、そんなもんじゃないよと。村上さんならではの作品世界の中、みんなしっかり芝居してますし、ホロッとするし、爆笑するし、心が温かくもなるし。ま、騙されたと思って一度は観てもらいたいですね。

赤澤連続上演っていうスタイルもすごくいいですよね。片方しか観たことのない方は両方の違いとか、共通点とか、いろんな部分で倍楽しめると思いますし、改めて発見もあると思うし。楽しんで欲しいですね。


矢田悠祐

矢田こうしてみなさんのお話を聞いているだけでも楽しさが伝わってきますよ。僕は今回そこに出演者として加わって、客席のみなさんと「ママ僕」ワールドを大いに共有したいです。たぶん…みなさん観たことのない世界が展開しているんじゃないかと。もちろん、僕の「あんにゅい」な赤ちゃんも楽しみにしていてください。

染谷僕は個人的には親子愛とか家族の大切さみたいなことをすごく再確認させられる舞台だなって思っていて、客席のみなさんにもぜひその気持ちをお届けしたいって考えてます。子どもはもちろん、ママもパパもおばあちゃんもおじいちゃんも…どの世代にも響く想いがある。観た後にほっこりとした幸せな気分になってもらえたら嬉しいです。

原嶋疲れている人も元気になれる作品だと思います。僕は2作に続けて出るのですが、こういう体験も初めてなので、役者としてももうワクワクしかないですね。みなさんに楽しい時間を過ごしていただくためにも、自分自身がどれだけたくさん楽しめるか──自分に期待してます。

平野1はバカで男の子っぽい感じ、2はキュートでファンシーな感じ。それぞれの色の違いも見どころかな。いずれにしてもこの「ママ僕」シリーズは堅苦しいこと抜き、それこそ両手放しで楽しめる作品です。笑って、燃えて、萌えて、ドキッとして、最後には温かい気持ちになるハートフルなコメディ。僕はそこで…ママ向けに危険な大人の魅力を発揮しております(笑)。

鯨井今回の再演、僕らキャストみんなもものすごく楽しみにしています。今日ここにはいらっしゃらないけれど、どちらの作品にも僕らにとって頼もしい存在である小劇場の先輩俳優のみなさんも出演されていますし、そんな先輩方の力も借りながら、いち演劇として楽しめるエンターテインメントを創っていきますよ〜。かわいいだけ、キャピキャピだけじゃない、振り切った毒気も満載です。ぜひ期待してください!

[取材・文=横澤由香]
[撮影=渡部俊介]

公演概要

『ママと僕たち よちよちフェスティバル 〜もっかい!いち! に!〜』

■公演1 もっかい!いち!「ママと僕たち」

<公演日程・会場>
2015/2/7(土)〜2/15(日) AiiA Theater Tokyo(東京都)

<キャスト・スタッフ>
脚本・演出:村上大樹 (拙者ムニエル)
出演:鯨井康介 平野良 味方良介 安川純平 原嶋元久 矢田悠祐/
佐藤真弓 新谷真弓 大村彩子 千代田信一/
中野咲希 小林煌真 杉浦樹子 茂木拓也/
今井ゆうぞう / 廣川三憲
※シークレットBABY!

※中野咲希、小林煌真、杉浦樹子、茂木拓也は日替わり出演となります。
詳しくは公式HPでご確認ください。

■公演2 もっかい!に!「ママと僕たち 〜おべんきょイヤイヤBABYS〜」

<公演日程・会場>
2015/2/21(土)〜3/1(日) AiiA Theater Tokyo(東京都)

<キャスト・スタッフ>
脚本・演出:村上大樹 (拙者ムニエル)
出演:平田裕一郎 原嶋元久 赤澤燈 染谷俊之 水石亜飛夢 湯本健一/
米原幸佑 鷲尾昇 / 宮下今日子  野口かおる 宮本奈津美  千代田信一 /
今井ゆうぞう / 小林高鹿 / 中尾ミエ
※シークレットBABY!

シークレットBABY!の詳細が決定いたしました!
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http://www.nelke.co.jp/topics/1225/
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どんなふうに登場するかは…ヒ・ミ・ツ☆

2015-01-21 10:46 この記事だけ表示