『スコット&ゼルダ』キャストがダンスと歌を初披露![製作発表レポート]

昨年『天才執事ジーヴス』で鮮烈なミュージカルデビューを果たしたウエンツ瑛士と、日本が誇る歌姫・濱田めぐみが夫婦役を演じる本邦初演ミュージカル、『スコット&ゼルダ』。実在の天才作家スコット・フィッツジェラルドと、彼を虜にした絶世の美女ゼルダの波乱の人生を、人気作曲家フランク・ワイルドホーンの音楽にのせて描き出す“大人のジャズ・ミュージカル”だ。8月下旬、都内の結婚式場にて製作発表が行われ、演出の鈴木裕美と4人のキャストがパフォーマンスと意気込みを披露した。

「頼りがいのあるウエンツです!」

製作発表の幕開けを飾った《唸るほどの金》は、ザッツ1920年代ジャズ!という華やかなナンバー。黒い衣裳でシックにキメた中河内雅貴と4人のダンサーによる洒脱なダンスに、会場からは自然と手拍子が沸き起こる。最後には、中河内が記者席に向かって開脚ジャンプ! ダイナミックな演出の1曲目に続いては、スコットとゼルダのラブソング《すべてをくれる人》。ワイルドホーンらしい激しい音飛びをものともせず、歌声を自在に転がす濱田めぐみと、テレビで見せる親しみやすさを封印し、堂々たる存在感で場を支配するウエンツ瑛士。息をピッタリ合わせ、急激に惹かれあうふたりを軽やかに表現してみせた。

続いて行われた会見では、まず演出の鈴木裕美が「44歳の若さでアル中による心臓発作で急死したスコットと、入院していた精神病院の火事で焼け死んだゼルダ。ある意味では不幸な運命を辿ったふたりの生き方を、音楽にのせて検証していく」と作品の概要を説明。ウエンツは「役の魂を捕まえて、自分のなかにしっかり入れて演じたい」、濱田は「実在の人物なのでハードルが高いが、素敵な作品に貢献したい」とそれぞれ抱負を語った。物語の舞台となる1920年代を象徴する役どころ、という日本版オリジナルキャラに扮する中河内は、「20年代の風景と香りをしっかり表現して、お客さんをその世界に誘いたい」。精神病院にいる晩年のゼルダを訪ねる記者を演じる山西惇は、「ミュージカルの華やかさに圧倒されそう。僕も歌ったり踊ったりするのかどうかはハーフハーフです」と話して笑わせた。

会見を通して何より印象的だったのは、ウエンツの卓越したトーク力! 鈴木の「とても頼りがいのある俳優さんたちが揃ったので楽しんで作っていきたい」という話を受けて放った、「頼りがいのあるウエンツです!」の一言でがっちり空気をツカむと、その後も機転の利いた切り返しが冴え渡った。子役時代以来、約20年ぶりの共演となる濱田とは、濱田:覚えてない?→ウエンツ:覚えてますよ!→濱田:本当は?→ウエンツ:覚えてるわけないでしょ! と夫婦漫才のような掛け合いを披露。山西の「ハーフハーフ」のくだりでは、すかさず「(浅田真央選手は)もう復帰したんで!」とツッコミを入れていた。

初共演となる中河内とも早くも打ち解けているようで、記者から濱田に質問が及んだ際、両隣のふたりが一斉に濱田にマイクを向けるという一幕も。その状態のまま普通に質問に答えるという濱田の天然ぶり(?)も手伝い、終始和やかで笑いの絶えない会見となった。

[取材・文=町田麻子]

公演概要

ミュージカル 「スコット&ゼルダ」

<公演日程・会場>
2015/10/17(土)〜11/1(日)  天王洲 銀河劇場 (東京都)
2015/11/7(土)〜11/8(日)  新歌舞伎座 (大阪府)

<キャスト・スタッフ>
出演:ウエンツ瑛士 濱田めぐみ
中河内雅貴
山西 惇
小原和彦 加賀谷一肇 木内健人 齋藤桐人 三井 聡
彩橋みゆ 新井希望 家塚敦子 石井咲 碓井菜央

作曲:フランク・ワイルドホーン
脚本・作詞:ジャック・マーフィー
演出:鈴木裕美
上演台本:蓬莱竜太

2015-09-03 10:20 この記事だけ表示