世界初の舞台化で話題の『レインマン』。
初日をひかえた2月1日に、東京グローブ座にて公開通し稽古が行われました。その様子をレポート!
舞台は、回り舞台の真ん中に、曇りガラスのようなついたて状の壁があるのみ。
センスのいい音楽とスタイリッシュなオープニングで始まった舞台は、写実的な要素を排した、”スズカツ様式”とも言える、いつもどおり、いや、いつも以上にシンプルな舞台でしたが、舞台を見終わえてまず感じたことは、「愛あふれる、とても美しい舞台」ということでした。
どの登場人物も、みんな純粋で素直です。
父親に対して、誤解から生まれた強いトラウマを抱えたまま成長した、椎名桔平演じる主人公チャーリー。愛を見失い、人とのコミュニケーションにも積極的になれなくなった彼が、父の死をきっかけに、今まで存在さえ知らなかった実の兄、レイモンドと出会うことで、やがて自分が本当に愛されていたことに気づいていく、その過程。愛を知らない/気づいていない人間が、愛を知ることで大きく変化していく過程には、椎名さんを始めとするベテラン俳優陣の演技に裏打ちされた説得力があって、一観客の自分の中にある物語とリンクする部分(親との確執や人間関係の悩み等…)を刺激され、呼応し、2幕は涙なしで観ることはできませんでした。
ともすれば、日本人が演じることで違和感が生まれやすい外国が舞台の物語ですが、スズカツ演出にかかると、人種や文化などの壁をひょいっと越えて、日本人である私たちにもとても身近な、リアリティのある物語に生まれ変わり、直接心を揺さぶってくるのです。本当に、スズカツ演出はすごい!今回も、その心地良い驚きがありました。
全編を通して、長く語り継がれるであろう、美しく完成した場面がいくつもあったのですが、特にその中でも、ラストシーンの清々しい美しさには、心洗われる想いでした。映画も大変な名作ですが、「舞台版 レインマン」も、舞台の特性を生かした、深く美しい世界が成り立っていました。映画を観たことのある方もない方も、等しく楽しめ、そして心動かされる舞台ではないかと思います。
そして、もうひとつ特筆すべきは、朴ロ美さんの美しさ!とにかくスタイル抜群で、驚くほどに美しくも切なくて、こんなに存在感のある舞台女優さんだったのかと、目からうろこが落ちる思い。純粋にひたむきにチャーリーを愛する女性を、これ以上ないほどに好演されていました。声優としてもファンの多い彼女ですが、ぜひ!舞台での彼女も観ていただければと思います。



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