横浜を舞台にしたオリジナルミュージカル『JAM TOWN』に、藤井隆が探偵役で参加決定![インタビュー]

 錦織一清が演出を担当し、筧利夫が主演を務めるオリジナルミュージカル『JAM TOWN』。2014年11月には事前に観客の反応を見る試演会としてのトライアウト公演を行い、着々と本公演に向けブラッシュアップを重ねている意欲作だ。
 舞台となるのは港町、横浜。運河に停泊している船を改造したバーを営むマスターが長く離れ離れとなっていた娘と再会する、という物語となる。
 音楽はミュージシャン、音楽プロデューサーとして幅広く活躍中の西寺郷太。バーのマスターを筧利夫が演じるほか、松浦雅、水田航生、藤井隆らが顔を揃える。
 そのビジュアル撮影の現場に潜入し、久しぶりのオリジナルミュージカルに意気込む藤井隆に話を聞いた。

トライアウト公演は激しくて華やかで!
時間が過ぎるのがとても早く感じました

――『JAM TOWN』に参加しようと思った一番のポイントは?

 僕は、このミュージカルの音楽を担当されている西寺郷太さんのいちファンで、もう長くお付き合いさせていただいていて。その郷太さんを通してお話をいただきましたので「それはもう、ぜひ!」ということで参加させていただくことになったんです。

――このミュージカルのトライアウト公演もご覧になったそうですね。

 実を言うとトライアウト公演がどういうものか、僕はあまりわかっていなかったんですけどね(笑)。でも、出演者のみなさんとの距離も非常に近いステージで迫力がありましたし、ダンスも激しくて華やかなステージだったので。観ていて時間が過ぎるのがとても早く感じて、なんだかあっという間に終わってしまった印象でした。

――今回、藤井さんにとっては久しぶりのオリジナルミュージカルですね。

 そうなんですよ。僕はそれほどミュージカルの経験自体はないんですが、初めて出させていただいたのが2000年で。

――『BOYS TIME(ボーイズ・タイム〜つよく正しくたくましく!!〜)』(1999〜2000年)ですね。あれもオリジナルミュージカルでした。

 そうです、そうです。当時は本当に右も左も何もわからない状態で、とにかく稽古で毎日変わる部分をまず覚えることに必死でした。だけどあの時は、メンバーもすごくて。

――今、考えるとすごいメンバーでしたね。

 なにしろ山本耕史さんがいてくださったし、吉本興業の先輩がふたり(宮川大輔、松谷賢示)もいたから居心地がすごく良くて。出演者が全員男だけだったこともあって、お稽古がすごく楽しかったんです。だけどミュージカルの舞台に立つということを、その時はまったく何も意識していなかったので、本当に怖いもの知らずで今思うとゾッとします(笑)。本番が始まって回を重ねるごとにどんどん怖くなっていきましたね。

――楽しくはなかったですか?

 いや、もちろん楽しいことは楽しかったです。その後は10年くらいたってから『スペリング・ビー』(2009年)というミュージカルに出たんですが、その時も周りがミュージカル界や宝塚のトップの方ばかりで、楽譜も読めない僕はどうしたものかと思っていたんですけど(笑)。だけどこの時は逆に大人ばかりのカンパニーだったので、集中するべきところとそうじゃないところのギャップがすごく楽しかった。だけど、それにしてもミュージカルをやれるというのは、一種の特殊技能だと思いますね。歌いながらお芝居をするんですから。しかも音楽が始まったら止められないわけですからね。ストレート・プレイだとセリフを言う時に、その日の感情でちょっといつもと違う時間が流れる瞬間があるじゃないですか。相手の方のやられる芝居でこちらが変わったりすることもありますし。それがミュージカルの場合、音楽はテンポが決まっていて、そこに確実にお芝居をのせていくわけなので。それをパーフェクトに毎日やれるなんて、すごい特殊能力がある方たちだと思うんですよ。しかも感情を切らずに、ですからね。僕はそこまでの特殊能力は持っていないんですが、でもそれを隠しているわけではないので「それでもいいですよ」と言ってくださっているんだと理解しまして(笑)、今回はもう、楽しくやらせていただこうと思っています。

横浜に小旅行する気分でこのミュージカルを観に来て、
たっぷり1日楽しんでいただけたらうれしいです!

――そして今回、演出を手がけるのは錦織一清さんです。

 先日ご挨拶させていただいた時が初対面だったんですが、やっぱりスターですよねえ!(笑) きっとそんなことはないとわかってはいましたけど万が一、気難しいスターの方だったらどうしよう、でもそれでも構わない、スターなんだから!と思ってはいたんです。でも初めてお会いした時、すごく気さくでいろいろなことをお話していただいて。僕は子供の時から錦織さんのことはテレビで見ていて「好きだなあ」とずっと思っていた方だったので「好きでよかったなあ」って思いました。そんな錦織さんとこういった形で何カ月間もご一緒させていただけるなんて考えてもみなかったので、そこはとても光栄に思っています。

――主演の筧利夫さんについては、どんな印象をお持ちですか。

 ドラマでワンクール共演させていただいたことがありますし、バラエティー番組でご一緒したこともありますけど、いつもすごくカッコイイ方ですよね。それこそカッコイイから、あまりお近づきになれなかったとしても当然だろうなんて思っちゃうんですけど、決してそんなことなくて。僕なんかに対しても「あそこはこうします?」とかお芝居のことでちょっとアドバイスしてくださったり、何かと気にかけてくださったんで、すごくうれしかったんです。舞台でご一緒するのは初めてですので、今回もまた何かアドバイスしていただけたらうれしいなと思っています。

――本番に向けて、今の時点で楽しみなことは。

 今はまだ稽古も始まっていないですし台本も完成していないので、正直なところ何とも言えないんですけどね(笑)。でも自分のいただいている役は、筧さんの後輩で探偵を生業としている男ということなので、きっと何かの情報を持ってきたり、事件が起きる話題をつかんで駆け込んできたりするようなこともあるかもしれない。その場合はお客様に「今から何が起こるのか?」とワクワク期待していただけるようなお芝居ができたらいいなと思いますね。あと、以前KAATに出させていただいた時には芝居の本番が終わってから中華街のほうに共演者のみなさんと食事に行ったりしていたんですよ。それも横浜公演の期間中に1、2回行けたらいいかなみたいに思っていたら、結局はほぼ連日のように繰り出してて(笑)。なんだか気分がアガるんですよね、横浜って街は。今回は、せっかくなので馴染みの店みたいなのが見つけられたらいいなあ。KAATのスタッフの方にでも聞いてみようと思います(笑)。そういう意味では舞台で過ごす時間はもちろんですが、そうじゃない部分の時間も今回は楽しみですね。

――では最後に、イープラスのお客様へお誘いのメッセージをいただけますか。

 僕としてはやはり西寺郷太さんの音楽が大好きなのでぜひ大勢の方に郷太さんの書かれたオリジナル曲を聴いていただきたいんです。郷太さんにとっても、ミュージカルの音楽を作るということは大きなチャレンジ。そのチャレンジに、ファンである自分も一緒に参加できるというのはすごく光栄なことだと思いますね。そしてなにより錦織さんが作られる世界には、僕は今回のトライアウト公演でしか拝見していませんが、郷太さんが作られる音楽と一緒で楽しい中にちょっと切ないものがあるようにも感じていて。そういう感傷的な気分にも今回のKAATという場所は、シチュエーションとしてピッタリだと思うんですよ。お客様がどちらからお見えになるかはわかりませんが、もしかしたらちょっと「ヨイショ」という気分になるかもしれませんけど(笑)、でもすぐ近くには中華街もありますし、きれいな夜景もありますし! 横浜に小旅行する気分でこの『JAM TOWN』というミュージカルをご覧いただき、横浜の空気も吸っていただきながらたっぷり1日楽しんでいただければ僕としてもとてもうれしく思います。劇場で、お待ちしていますよ!

[取材・文=田中里津子]
[撮影=渡辺マコト]

公演概要

A New Musical 『JAM TOWN』

<公演日程・会場>
2016/1/13(水)〜1/30(土)  KAAT神奈川芸術劇場 ホール (神奈川県)

<キャスト・スタッフ>
原案・演出:錦織一清
作詞・作曲:西寺郷太
振付:YOSHIE
作詞:金房実加
原作:斎藤雅文
脚本:斎藤栄作

出演:筧利夫 松浦雅 水田航生 
   YOSHIE Oguri(s**t kingz)  HASSE
   エリアンナ 大音智海 珠 SUZUKiYURi  深瀬友梨  MASAHARU
   藤井隆

2015-10-05 12:41 この記事だけ表示