春風亭昇太が語る「忠臣蔵でござる!」の魅力[インタビュー]

落語界のスーパースター、春風亭昇太師匠。独演会に、お芝居に、テレビ、ラジオetc…忙しく全国を飛び回られる中、ラジオの収録終わりに直撃インタビューに成功!
12 月13 日(日)兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールにて開催の「昇太・武春・彦いち・松村 忠臣蔵でござる」について、2 年前に初開催した時の印象を交えながら、サービス精神たっぷりに語っていただきました。

いかにくだらないことを楽しくやっているかということを、
観にきて頂けたらありがたいな

――今回は兵庫で2回目の「忠臣蔵でござる」開催ですね。2年前の初めての兵庫公演で、お客様にとても喜んでいただいたことが印象的です。

兵庫は僕も何度も独演会をさせてもらっていて、とてもやりやすいところです。数ある僕の独演会の中でもやりやすい。お客さんが陽気です。だから、なるべく独演会で行きたいのですが(笑)。「忠臣蔵でござる」は、東京では毎年恒例のようになっているのですが、2年前、兵庫でこういうものはどうかな…と思って行ったら、とても楽しんでいただいて。

――2年前は、柳亭市馬師匠と林家たい平師匠が来ていただいて、盛り上がりましたね。兵庫のお客さんは、具体的にはどういう印象ですか?

色んなものを観ているお客さんだと思いましたね。僕らがしている落語とか、演劇とか、いいものをたくさん観ているという感じがします。だから、ギャグでもクスグリでも、ニュアンスみたいなものをすぐに感じ取ってくれる。劇場の作りも、800席と伺っていますが、そういう感じはしないですね。まとまっていて、お客さんとの距離が近くて…後ろのほうもあれくらい傾斜があるとお客さんはすごく見やすいですよね。

――そして今回、2015年の座組みが「昇太・武春・彦いち・松村」というメンバーです。それぞれに期待するところを教えてください。

彦いち君は家も近所で、よく仕事したり、飲んだり、落語を一緒に作ったり、そういうことをしている人なので、なんとなくわかりますよ。で、実は松村君と絡むことが今までほとんどなかった。一緒に仕事をしたことも今までで数回、同じ企画で何かすることはあっても絡むことはしてないので、これはすごく楽しみです。かなり天然なキャラクターというか、どこにどう飛びでるかわからない。言ったらこの怪物をだれが操るのかという話です。多分操る人がいないので、野放し状態になると思います。楽しみですね!

そして、僕は国本武春先生、この方の大ファンです。浪曲にまだ生で接したことがない方がたくさんいらっしゃると思いますが、もうぜひ、国本武春先生を聴いていただきたいです。演劇をすごく小さくすると落語になります。究極にそぎ落とした結果、日本人は演劇を落語にしました。浪曲はわりと新しい芸能ですが、そういう意味で言うとこれはミュージカルですよ。日本人がミュージカルを究極にそぎ落とすと浪曲になるということですね。なかなか無いですよね、2人でできるミュージカル。しかも今回この人はさらに進化させて、1人の弾き語りでやっちゃいますからね。

――まさに、忠臣蔵といえば本来は浪曲、講談、お芝居なんかで取り上げられることが多いですね。

今回は、落語もあり、浪曲もあり、ものまねもありの企画ですが、前回はお客さんのノリが本当によすぎて、たい平師匠が仕切りきれないようなリアクションをとる方もいましたね。鉢巻きをお配りしたらボケて巻いたり…

そうそう、なかなか東京のお客さんにはない、不思議な行動を示してくださるので。我々も西宮のお客さんにたいして楽しみ…というか戦々恐々としています(笑)。客席から舞台にツッコミを要求するという技は、なかなか東京にはないですね。普段上演されている催しから想像するに、もっとおとなしいお客さんだと思いますが…本来は(笑)。

――みなさんご存知かと思いますが、「忠臣蔵」について…その魅力のある、心地よさの部分とはなんでしょうか。

そうですね、やはり忠臣蔵というのは、個々の人に思いを寄せることができる、それですごく観やすいものになっていると思います。AKBを応援しやすいみたいなもの。それぞれのファンがいて、それぞれのエピソードがあって。自分が好きなキャラクターみたいなものが個人にある、だから観やすいと思います。大石内蔵助、吉良上野介という2大スターはいるけれど、このセンターの人以外にもみんな色んな人が好きですよね。

――今回は兵庫(播州)・東京(江戸)の連続討ち入り企画になっていますが、東京公演は出演メンバーもかなり変わりますね。まずは播州、赤穂浪士ゆかりの地からスタートとなりますがいかがですか?

その分気合がより入りますね。翌日の東京公演では抜け殻になっています(笑)。兵庫で暴れるだけ暴れて、あとはほかの東京のメンバーにまかせて、播州で、私は討ち死にしたいなと(笑)。

――それぐらいの気合で挑まれるということで(笑)。最後に、兵庫のお客様にひと言メッセージをお願いします。

長年東京で続けているシリーズですが、それを赤穂浪士たちの地元・兵庫で公演することができ大変光栄に思います。芝居でもない、コントでもない…で、練り上げられたものでもないですが、なぜか楽しい(笑)。忠臣蔵という日本人にとってすごくスタンダードな物語のベース上に、我々芸人の個々が乗っかりましてのた打ち回っているという…。だから、お客さんはもとより僕らも何が起こるかわからないという「びっくり箱」的なイベントになっています。いかにくだらないことを楽しくやっているかということを、観にきて頂けたらありがたいなと思っております。あとはやっぱり、兵庫ってホントいいお客さんが多いので、昇太独演会でももっと討ち入りたいな〜って。ま、とにかくボクに討ち入らせてくださいってことですね!(笑)

公演概要

「忠臣蔵でござる」

<公演日程・会場>
2015/12/13(日)  兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール (兵庫県)
2015/12/14(月)  イイノホール (東京都)

<キャスト・スタッフ>
出演:春風亭昇太
   三遊亭白鳥
   柳家喬太郎(東京公演のみ)
   林家彦いち
   国本武春
   玉川奈々福(東京公演のみ)
   沢村豊子(東京公演のみ)

2015-10-06 11:22 この記事だけ表示