ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs山吹 古田一紀×佐野真白対談[インタビュー]

 テニミュ3rdシーズン第三作となる「3rdシーズン 青学(せいがく)vs山吹」より、青学・越前リョーマ役・古田一紀と、山吹・壇太一役・佐野真白による“会って二度目対談”を実施! 共に1年生同士、試合を通じて静かな友情を交わしていくふたりの視線から、次回作について語ってもらった。

インタビュー

──佐野さんは今日が初取材だそうですね。

佐野はい! 昨日からホントに楽しみで…古田さんとふたりの撮影も楽しかったです。

古田僕ら、会うのはまだ今日で2回目なんですよ。でもこうして佐野くんと並んでいると・・・今はなんか急に自分がお兄さんになった気分(笑)。

佐野古田さんはやっぱりすごいですよ。オーラとか。

古田いやいや、そんなのは…たぶん雰囲気だけだから。

佐野でも前からテニミュは観ていて古田さんの存在も知っていて憧れていたので、こうして近くで話せてうれしいです。

古田あー、でももしそう思ってもらえているのなら、このまま憧れてもらえていたらいいなとは思います。

──そこの関係は、試合で活躍する1年生ルーキーのリョーマと、その姿に憧れて触発されていく1年生マネージャーの壇くんとの関係にも重なりますよね。

古田そうなんです。僕らの今のこの距離感ってすごく役に近いと思うので、この感覚は大切にしたいですね。しかも稽古入って「あれ? こんなもんなの?」って思われないように(笑)、今あるらしいオーラとかも消さないようにして、ずっと憧れてもらえるような人にならなくちゃいけないですね。

──『テニスの王子様』のリョーマは基本的に“すべてを試合で語る”というキャラクターなんですけど、壇くんとの関係においては会話で直接的に気持ちをやりとりするシーンがあるのがちょっと珍しいな、という印象があります。

古田あれは…なんでなんだろう? リョーマが壇くんの存在に興味を持って…1年生同士だし…なにか自分と似た感じがあったのかもしれないですね。「テニス好きならやればいいじゃん」って、リョーマから壇くんに声をかけてアドバイスする。自分から人に干渉していくのは確かに珍しいことですよね。「3rdシーズン 青学(せいがく)vs聖ルドルフ」で対戦した不二裕太にもちょっとそういう瞬間があったんですけど…やっぱり、リョーマ自身が青学に入って人として成長していってるってことなんでしょうね。テニスが好きだからこそ、自分のことだけじゃなく周りの人にも必要な思いは“伝える”ってことを、ちょうどこの辺からできるようになってきた。少しずつコミュニケーション能力が出てきてるんです。たぶん。

佐野壇も、そういう気持ちが伝わる言葉をリョーマくんにもらったからこそ、素直に憧れの気持ちを抱いたんだと思います。

──では…佐野さんの中にある、実際の古田さんへの憧れポイントは?

佐野ダンス! 観たときにホントに「上手い!!」って思って、僕もああいう表現を身につけられたらな…と。舞台上に役者さんがたくさんいる中にリョーマが出てくると、やっぱりそっちを観ちゃうんですよね。そういう存在感とか見せ方とか、パフォーマンスに関するいろんなことを勉強させてもらいたいです。でもラケットを持ったダンスってやっぱり普通のダンスと全然違って、例えば指先を意識する感じとか、ひとつひとつの注意の払い方も全然違うと思うので、自分の中の考えを変えていかないとできないところもたくさんありますよね。

古田うん、ラケットを持ったダンスってホントに全然違うよね。自分もずっとダンスやってきたんだけど、最初にテニミュの振りをやったときは今までやってきたことが全然生かせなくてビックリ!

佐野そうなんですか?

古田積み上げて来たモノが通用しない部分がかなりあった。だからダンスに関して言うと、未経験でもラケットを持ったダンスは上手いって人もいるし、逆に普通のダンスは上手いのにラケット持つと苦心するって人もいて…テニミュのダンスだけは、キャリアの違いを超えてホントに稽古場で横一線でのスタートだったっていう印象が強いです。

──今後の予定としては、テニミュ名物、過酷なテニス合宿も控えているそうで。

佐野合宿はかなりハードだというのは聞いているので、とりあえず今は一生懸命体力を養っています。合宿をちゃんと乗り切って、青学のみなさんにもしっかり食らい付いていけるように。

古田それが…合宿は聖ルドルフ公演が終わってすぐの予定なので、もしかしたら俺たち自身がボロボロの状態で参加するかも(笑)。…なんてことも言ってられず。やっぱり一緒に合宿する以上は山吹のみんなに「食らい付くぞ!」って思ってもらえる青学でなくちゃダメなので、がんばりますよ〜。「テニミュとはこういうモノ」っていうことをすべて伝えていきたいから、キツくてもがんばるしかないっ。

──ちなみに合宿の先輩として事前のアドバイスがあればぜひ。

古田自分は部屋で夜食を食べようと思ったらお箸がなくて、でもクタクタで食堂へ取りに行くのも辛くて…結局、ボールペンで焼きそばを食べたことがあります(笑)。他にもそういう話は聞くので、マイ箸は持っていくと便利かも。

佐野いいこと聞きました! みんなにも教えてあげないと。

──合宿を控えた山吹メンバーの様子はいかがですか?

佐野始めはオーディションに受かった嬉しさで集まってもワイワイやってることが多かったんですけど、聖ルドルフ公演を観劇したところで完全にスイッチが入って、今はかなり気を引き締めてそれぞれに準備しています。僕はミュージカルの経験も浅いので、とにかく周りのみなさんを見習ってすべてを学んでいくつもりです。

古田山吹って、ひとくちにこうと言えない感じのチームカラーがあるんですよ。チームの曲も青学なら爽やか、ルドルフならちょっと高貴に…って、普通はそれぞれのイメージがパッと出てくるけど、山吹は個性的な選手が絶妙に散りばめられていて、なかなか言い表す言葉が決まらない感じ。そのバラエティ豊かなところにけっこう興味わきますね。今回はどんなカラーになるんだろう?

佐野仲はいいですよ。でも学校のカラーは…やっぱり自分たちの中でもこれから見えてくるところが大きいですね。自分たちらしい空気のままに、いいチームカラーを打ち出せるような稽古にしたいです。

──今回リョーマが戦う山吹の亜久津 仁は、超中学生級の不良でありテニスの猛者。過去2戦ともまたひと味違うゲーム展開が楽しみです。

古田見た感じがまず面白いですよね。でっかい相手にちっこいヤツが向かっていって、結果、その小さいほうが強い…みたいな。 今までは相手に押されるところもあったけど、リョーマ的には元々自分のほうが優勢というか、順調に勝ち進んでこれてる感触なんです。でも亜久津はそうはいかない。リョーマがもしかしたら自分より強いかも…という相手に出会い、本当のピンチに直面するという展開も、演じる上ですごく楽しみにしているポイントです。

佐野壇は先輩である亜久津にも勝ってもらいたいし、同学年のリョーマくんにも活躍してもらいたいっていう両方の気持ちを交錯させながらその試合を見ることになるので…そこの心情も上手く伝えたいですね。

古田亜久津との試合が壇くんを一歩後押しする大きな力にもなるからね。リョーマはもちろんそんなこと知らずに戦ってるんですけど…そうですね、全力で試合した結果として壇くんがリョーマを見てちゃんと一歩進める力を持てるよう、しっかり戦います。

──では最後に本番を楽しみにしているお客様へ、それぞれの意気込みをお伝えください。

佐野壇くんは青学の1年トリオとちょっと似てるところもありますが、今までの学校にはいなかったタイプのキャラクターだと思うので、ぜひ楽しみにしていて欲しいです。自分の目標としては、「僕は小さいし強くなれないしマネージャーでいいや」って諦めていた気持ちが、リョーマくんとの出会いによってプレイヤーを目指すようになる。そんな壇くんの心の変化もしっかり伝えたいです。そして山吹としては、今までテニミュを創り上げて来た先輩方の思いを大切にしながらさらに僕らのパワーを重ね、新たな力となって素敵なステージを創りたいと思います。

古田亜久津戦のリョーマが壇くんにパワーを与えることができたように、「小さな選手が大きな強敵を倒していく」姿を通じて、お客様にもいろんな勇気を与えられたら素敵だな、と思っています。リョーマの立ち向かっていく姿で、たくさんの背中を押すことができますように。あとは…「上手くなる」というのが常に自分の中にあるテーマなんですが、もう、次も一生懸命やるだけですね。無鉄砲ながむしゃらではなく、がむしゃらの先にある全力、パフォーマンスとしてキレイに見せる、強く見せる…フォームも歌もダンスも、ひとつひとつに丁寧に思いを込め、全体的にレベルアップした作品がお届けできるよう、これからもカンパニー全体で切磋琢磨していきたいです。山吹公演、ぜひ観に来てください!

[取材・文=横澤由香]
[撮影=平田貴章]

公演概要

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs山吹

<公演日程・会場>
2015/12/24(木)〜12/27(日)  TOKYO DOME CITY HALL(東京都)
2015/12/30(水)〜2016/1/10(日)  大阪メルパルクホール(大阪府)
2016/1/15(金)〜1/17(日)  日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール(愛知県)
2016/1/29(金)〜1/31(日)  キャナルシティ劇場(福岡県)
2016/2/6(土)〜2/7(日)  多賀城市民会館 大ホール(宮城県)
2016/2/12(金)〜2/21(日)  TOKYO DOME CITY HALL(東京都)

<出演・キャスト>
公式HPでご確認ください。
http://www.tennimu.com/

原作:許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ・コミックス刊)
オリジナル演出:上島雪夫 演出:本山新之助
音楽:佐橋俊彦/坂部 剛
脚本/作詞:三ツ矢雄二 振付:本山新之助/上島雪夫

2015-11-06 21:44 この記事だけ表示