『1789─バスティーユの恋人たち─』製作発表〜まるでファッションショー!(e+先行12/1より)[公演情報]


Photo by Leslie Kee

 フランスで絶大な人気を博し、今春には小池修一郎の潤色・演出により宝塚歌劇団でも初演されたフレンチ・ロック・ミュージカル『1789─バスティーユの恋人たち─』が、同じ小池演出による東宝版として生まれ変わる。11月30日、円形ステージとランウェイのような花道を備えた会場で行われた製作発表は、まるでファッションショー! 絢爛豪華な衣裳に身を包んで登場したキャストが、意気込みとともにミュージカルナンバーを披露した。

パリのテロ事件があった今だからこそ

 ノリのいいロックナンバーにのせて、人権宣言に至るフランス革命のプロセスと、そこに生きた人々の人間模様を描く本作。まずは演出の小池が、新曲などの打ち合わせのために訪仏した約2週間後にパリ同時多発テロ事件が起きたことに触れ、「様々な階層の人が人権宣言へと向かうこの作品には、世界中の人々が宗教や人種の違いを越えてひとつの社会を作る、という認識が盛り込まれている」と熱弁。「フランス革命とこれからの世界との接点を、考えさせるのではなく、一緒に感じていくことのできる作品を目指したい」と、事件前に手掛けた宝塚版とはまた違った上演意義を持つ作品の誕生に期待を寄せた。

 その小池と同じ苗字であることを踏まえ、開口一番「徹平のほうの小池でございます」と挨拶して会場を沸かせたのは、革命に身を投じる農夫ロナンを演じる小池徹平。「帝国劇場のステージもWキャストも初めて。今までにない視野で取り組めるのが楽しみ」と、新たな挑戦に前向きな姿勢を見せる。Wキャストの加藤和樹は、「フランス版の映像を観たら引き込まれた。今回加わると聞いたオリジナルナンバーを含めて、ミュージカル界に革命を起こせるような作品にしたい」と熱くコメント。ロナンと運命的な出逢いを果たすオランプ役もまたWキャストで、神田沙也加は「本当に素敵な曲ばかり。楽曲の世界の中にどう存在するか企むのが楽しい」と目を輝かせ、夢咲ねねは「豪華な方たちとご一緒できて幸せな気持ちでいっぱい。足を引っ張らないようにしたい」と気を引き締めた。

 革命家の3人を演じるのは、ロベスピエールが古川雄大、ダントンが上原理生、デムーランが渡辺大輔という顔触れ。古川は「自分なりに役を掘り下げて役割を果たしたい」、渡辺は「念願の小池先生の舞台に立ててうれしい。人間ドラマを大事に演じたい」とそれぞれ意気込み、上原は「よく革命家の役をやっているが、ことごとく(革命に)失敗している。今回は成功し、しかも女っ気がある役なので革命家冥利に尽きる」と笑わせた上で、「というのは冗談で、革命をなした先に彼らがどんな世界を夢見ていたのかをお客様に感じていただきたい」と締め括った。ロナン役の2人と革命家3人衆はまた、製作発表の終盤にはミュージカルナンバー《サ・イラ・モナムール》も披露。五者五様の男らしさと美声で燃える思いを力強く歌い上げ、本番への期待を大いに盛り上げた。

息を呑むほどゴージャスな王妃ドレス

 王位を狙って暗躍するアルトワ役の吉野圭吾は、「フレンチミュージカルは初めてなので、どういう部分がフレンチなのかを見つけていきたい」と飄々とコメント。アルトワの手先ラマールを演じる坂元健児は、「秘密警察の役なのに、(衣裳を見やって)どう見てもすぐにバレてしまいそう」「最近めっきり恋愛する役が減ってきているなか、今回はオランプとの恋愛があるので特にそこを頑張りたい」と畳み掛けて爆笑をさらった。マリー・アントワネットの恋人フェルゼン役の広瀬友祐は、「出演できる喜びと幸せに感謝すると同時に、この作品が役者人生において素敵な意味のある時間になればと思う」と神妙な面持ち。そして、その広瀬の「こんなにも素敵な方の恋人役ができる、贅沢な時間を堪能したい」という言葉を受けて最後にコメントしたのが、アントワネット役の2人だ。

 『エリザベート』で女優としての天賦の才を改めて見せつけた花總まりと、男役トップスターとして活躍した宝塚歌劇団を今年2月に卒業したばかりの凰稀かなめのWキャストは、本作の大きな話題のひとつ。思わず息を呑むほどゴージャスなドレス姿でランウェイに登場した時から、気品を漂わせながら悠然と歩く花總に対し、モード系モデルのような美しさをまとって颯爽と歩を進める凰稀と、その佇まいは対照的だった。「マリー・アントワネット役は宝塚に在団中も一度させていただいたが、作品自体の雰囲気が違う。小池先生のご指導のもと、また新たに作っていきたい」と微笑む花總と、「17年間男として育ってきたので不慣れなことばかり。ご迷惑をおかけするかもしれないが精一杯務めたい」と表情を引き締める凰稀。どちらも演技力には定評がある2人のこと、個性の大きく異なる、しかしそれぞれに魅力的な王妃として、東宝版『1789』を艶やかに彩ってくれることだろう。

 (12月1日(火)20:00より、e+全館および半館貸切公演の座席選択プラス&先着順方式の先行受付を開始)

[取材・文=町田麻子]

公演概要

『1789─バスティーユの恋人たち─』

<公演日程・会場>
2016/4/11(月)〜5/15(日)  帝国劇場(東京都)
2016/5/21(土)〜6/5(日)  梅田芸術劇場 メインホール(大阪府)

<スタッフ・キャスト>
出演:小池徹平・加藤和樹[Wキャスト]/神田沙也加・夢咲ねね[Wキャスト]/花總まり・凰稀かなめ[Wキャスト] 古川雄大、上原理生、渡辺大輔、ソニン、吉野圭吾、坂元健児、広瀬友祐、岡幸二郎
潤色・演出:小池修一郎
公式サイト:http://www.tohostage.com/1789/

■e+貸切公演先行受付:2015年12月1日(火)20:00〜12月27日(日) 18:00
2016年4月24日(日)12:00公演(e+半館貸切)
2016年5月08日(日)12:00公演 e+独占販売
2016年5月10日(火)18:00公演 e+独占販売
2016年5月14日(土)12:00公演 e+半館貸切

2015-12-01 15:51 この記事だけ表示