古田新太と池田成志の二人が企てる危なすぎる企画!「49日後・・・」その全貌に迫る![特集:演劇・ミュージカル]
今や日本の演劇シーンに欠かせない存在となった俳優、古田新太と池田成志。その彼らが『ヴァンプショウ』『鈍獣』に続き、「自分たちが観たい芝居を作る」という企画を新たに始動させた。まず彼らが集めたのは、個性的でかつ演技に定評のある八嶋智人と松重豊。そして、紅一点にミステリアスな美しさを持つ小田茜。期待値の高いキャスティングだ。また、これまで三谷幸喜、宮藤官九郎に脚本を依頼した2人が今回選んだ作家は、関西の劇団「デス電所」の竹内佑。文学性を持ちながらブラックな世界を描く新進の劇作家だ。果たして、今回の狙いは何なのか? まだ全貌が明かされていない今、首謀者で原案者の古田新太と池田成志を直撃してみた。

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――まずは、どういうものをしたいと思って企画をスタートされたんですか。

池田 20年くらい前から2人の念願だったんだけど、「お化け屋敷」や「見世物小屋」みたいなものをやりたいなと。
DSC_1514s.jpg古田 ホラーやスプラッター系の映画が大好きなんだけど、演劇でそういうジャンルをやってるところってあまりないじゃない。メッセージ性とか社会への問題提起のある演劇は多いけど。いわゆるB級ホラーと言われるもののような「ちょっと怖いけど笑っちゃう」みたいなものをやりたいんだよね。「ゲラゲラ笑って観たけど、何のメッセージ性もなかったぜ」みたいな(笑)。


――原案もお2人が出されたんですよね。

池田 古田くんから「人が死んだ現場を片づける職業があるよ」って、アイデアをもらったんだよね。
古田 故人の形見分けをする仕事があるそうで、その人たちのことを2人でゲラゲラゲラって話しているうちに、「これ、おもしろそうじゃん。いけるんじゃない」って。
池田 そういう職業の人たちが「現場でどういう話をするのか」って想像したものをすると、おもしろいし幅が広がると思ったんだよね。
古田 特殊な状況だから、いろんな想像がふくらむし。
DSC_1509s.jpg池田 お葬式とか絶対に笑っちゃいけない現場って、おもしろいじゃない。
古田 小説でも落語でもお葬式のおもしろい話は多いけど、ご遺体のあった部屋を掃除するっていう話はあまりない。その非日常性のなかで、日常として仕事をしてる人の話がおもしろいなぁと。
池田 そこの現場で起こる、おかしな話にしようと。お客さんにも、いろんなことを想像してもらえるものができると思うんだよね。


――その原案を、脚本化されるのがデス電所の竹内佑さん。どうして竹内さんに依頼されたんですか?

古田 デス電所の公演を観たときに、会話がセコいなぁって(笑)。こんな小さな話を大声で喋らなくてもいいのに、みたいなのがちょっとおもしろくって。それで、オイラが推しました。
池田 やたら「会話がおもしろい」って推薦するから、てっきり普通に会話がおもしろいんだと思ってたら、後からみみっちい会話だって聞かされて(苦笑)。
古田 ほんと、せせこましいの。そういうせせこましさがちゃんと表に伝わる表現者でやると、もっと笑えるのにって思ったんだよね。まじめに会話を成り立たせようとするんじゃなくて、もう少しいい加減に会話を租借してやれば、笑えるのになって。偉そうだけど、若い竹内にそういう現場を与えてやりたかった(笑)。
DSC_1506s.jpg池田 竹内くんの台本は、主人公以外の気持ちが分かりにくい(苦笑)。そういう竹内くんの自閉的な台本を外交的なキャストでやったら、どうミックスされるのかが楽しみだよね。普通なら選ばないような台本だから、かなりチャレンジな気持ちでいます。


――お話を伺っていると、キャスティングの力強さありきの企画だなぁと感じます。とても魅力的な顔ぶれですよね。

池田 お祭りみたいな企画だから、稽古場でいろいろふくらませていくのを楽しみたくて。古田くんも僕も最初にガッツリ決めておくのが嫌いなタイプだから。松重豊くんも八嶋智人くんもそういうのを楽しんでくれるタイプだと思って、キャスティングしました。
古田 どういう話にするかを決める前に、松重さんと八嶋くんに声掛けしてて。成志さんとオイラも含めた4人が揃ってできるものにすれば、どんな話でも何とかなるし、おもしろくないわけがないって。
池田 最近、役者主体の企画が増えてきたでしょ。段田安則さんや近藤芳正さんや佐々木蔵之介くんもやってて。だから、こういう企画があっても良いんじゃないかなって思うんですよね。
古田 そこに、オイラが数年来念願だった小田茜ちゃんにオファーをしたと。
池田 何度も「小田茜ちゃんが良い」って聞いてます(笑)。
DSC_1510s.jpg古田 ドラマ『ぼくの魔法使い』で共演したときに、なんであんなにキレイなのにこんなに腰が低いんだろうっていうのがおもしろくって。それに怖いくらいにキレイな容姿だから、鼻水が出てたり、カツラがズレてるだけでおもしろい。笑かしじゃなくて、「この人、もしかして気づいてないのかな」って(笑)。
池田 要するに、いろんなことを想像させる女優さんだってことです。


――では、最後にこの企画に期待している方々にメッセージをお願いします。

古田 前の2作よりは、地味になります(笑)。モンスターが出てこないから、破壊的な変化が起こらないし。
池田 猟奇的な本じゃないからね。でも、想像力で何かが出てくる。観終わったあと、全員が違う感想を持ってくれたら良いなぁって思いますね。隣の人を叩きながら「怖かったぁ」と言って欲しいところから始まった企画だけど、「すっげーおもしろかったね」というより、それぞれが微妙な感じで劇場をあとにしてもらいたいなと。
古田 とにかく何も求めずに来ていただいて、お金を払った分だけ楽しんでいってください。楽しませる努力はしますんで。



■「49日後・・・」



池田成志&古田新太企画による「VAMP SHOW」(1992年 作:三谷幸喜)。
伝説となった初演から早くも16年、“ねずみの三銃士(生瀬勝久・池田成志・古田新太)”公演「鈍獣」(2004年 作:宮藤官九郎)からすでに4年、やりたくてたまらない気持ちを抑えきれない、どうにも我慢が出来なくなった二人が企てる危なすぎる企画!
奇しくもまたもやオリンピックイヤーに、この男たちが動き出した!
「観たい芝居はオレたちが演る!」

■公演場所/公演日
・PARCO劇場 (東京都) 08/4/12(土)〜08/5/6(火)

・愛知厚生年金会館 (愛知県) 08/5/9(金)〜08/5/11(日)

・札幌市教育文化会館 (北海道) 08/5/14(水)

・シアター・ドラマシティ (大阪府) 08/5/22(木)〜08/5/25(日)

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