織田信長がもし、女だったら――? 青山劇場で上演中の「女信長」は、そんな意表を突いた着想で綴る、佐藤賢一原作の長編歴史小説の舞台化だ。黒木メイサがタイトルロールに扮してあっぱれな座長ぶりを発揮、大観客を魅了する。演出の岡村俊一、脚本の渡辺和徳、共につかこうへいの薫陶を受けた二人が、「沖田総司は、女だった」のキャッチフレーズで名高いつかの代表作「幕末純情伝」をも思わせるタッチの舞台を作り上げた。


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 作・鈴木聡、演出・ラサール石井、主演・上川隆也という豪華な布陣で贈る、舞台『その男』の幕がついに開かれた。04年に上演された『燃えよ剣』でもタッグを組んでいる3人。彼らが再び集結し、今回は池波正太郎の人気時代小説を初めて舞台化する。


 物語は、主人公・虎之助の叔父・金五郎の一人語りから始まる。旗本の嫡男として生まれながらも、病弱で、跡取りとしての地位も危うい虎之助。金五郎を心のよりどころにしていたが、13歳の若さで大川へと身を投げてしまう。それから6年、金五郎が浪人に絡まれていたところに、一人の男が助けに入る。彼こそが、一人前の男として成長した虎之助。池本茂兵衛という人物に助けられ、立派な剣士として生き抜いていたのだ。そして時は江戸末期。時代の激しい波は、虎之助の人生にも大きな影響を与えていく。


 全3部から成る舞台は、幕末から始まり、昭和初期までと続く虎之助の一代記。安政の大獄に大政奉還、西南戦争に二・二六事件と、激動の日本を背景に描かれていく。その中で虎之助が徹するのは、“生きる”ということ。もちろん剣士である彼には、時代に殉じてこそ男という想いがある。しかし“生きる”ことは、父として慕う茂兵衛の教え。自分の在り方に葛藤しつつも、虎之助は誠実に生きていこうとする。そこに重なって見えるのは、演じる上川の役者としての実直さ。時に勇ましく、時に怒りに身を震わせながらも、芯にあるのは、男としての心の広さと優しさ。上川がこの虎之助に体当たりで挑み、血の通った男として舞台に存在していることが、作品に大きな柱を与えている。


 また本作にさらなる深みを与えているのが、茂兵衛を演じた平幹二朗。ベテラン俳優としての安定感と、圧倒的な存在感。彼がいることで舞台がより締まり、また彼が幾度となく虎之助に語りかける「生きろ」という言葉が、観客の心にも響いてくる。そして茂兵衛と同じく、時代の中で命を落としていった者がいる。それが虎之助の親友である中村半次郎と伊庭八郎。半次郎演じる池田成志は、薩摩弁を巧みに操り、緊張した舞台空間にひと時の笑いを生む。そのことが、後の運命をより悲しいものにしていくのだが。伊庭八郎を演じたのは、近年成長著しい波岡一喜。いいライバル関係にありつつも、虎之助とは真逆の生き方を選んだ八郎。クセのある役を演じることが多い波岡だが、本作では颯爽とした若き剣士役を好演している。


 作品に華を添えているのが、内山理名とキムラ緑子の2人の女優。礼子役の内山は、薩摩の剣士とも対等な立ち回りをこなす隠密の一面と、虎之助を慕うけなげな一面。その二面性を切なく演じ分け、二度目の舞台とは思えない堂々とした姿を見せた。妖艶な女の色気を醸し出していたのは、「劇団M.O.P.」の看板女優でもあるキムラ。演じる秀は気風のいい女性だが、その裏には虎之助と半次郎に対する複雑な想いもある。そんな女心の悩ましさは、やはりこの人に演じさせたら右に出る者はいない。ほかにも金五郎を演じた六平直政や、陰山泰、鈴木率いる「ラッパ屋」の福本伸一や木村靖司、弘中麻紀などが参加。演劇界の巧者たちが、しっかりと脇を固めた。


 本作の大きな魅力として、音楽というのも忘れてはならない。津軽三味線界のトップランナー、上妻宏光が劇中曲を手がけているのだ。時代感を表す壮大な音楽。特に印象的なのは、真剣勝負の場面に響く三味線の音色。その単純ながらも力強い音色が、殺陣の緊張感と迫力を増大させたことは間違いないだろう。


 ただ“生きる”ことに自らの価値を見出した虎之助。こんなご時世だからこそ、彼の生き方に共感する人も多いはず。そんな虎之助の姿は、現代の我々の目から見ても、たまらなくカッコいい。


(取材・文:野上瑠美子)



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スペリング大会を舞台に子どもたちのK-A-K-O-K-UでA-T-S-U-I挑戦を W-A-R-A-IとK-A-N-D-Oたっぷりに描くミュージカル。 2005年トニー賞の最優秀脚本賞を受賞した話題作を、あのキャストで。



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『おかしな二人』や『サンシャイン・ボーイズ』などのウェルメイド・コメディだけでニール・サイモンを認識していた人が、この舞台を観たとしたら「こんなニール・サイモン作品もあるんだ!」と目から鱗が落ちるかもしれない。『ビロクシー・ブルース』は、そんな新鮮さを感じさせる舞台だった。

 これは80年代に書かれた『ブライトン・ビーチ回顧録』『ブロードウェイ・バウンド』と共に“BB三部作”と呼ばれる一連の作品の二作目にあたる、ニール・サイモンの半自伝的な戯曲。新兵としてミシシッピー州のビロクシーにある訓練所に送られた若きアメリカ兵たちの姿が、等身大で描かれる。戦争の問題だけでなく、人種差別や、軍隊での上下関係、女性との初体験、そして淡い初恋。年代も国籍も越えて、誰もが共感できそうなエピソードが綴られていく。

 ベッドを役者たちが自ら移動させる舞台転換や、新兵いじめの腕立て伏せシーンなど、体育会系的な場面も多い。このシンプルで男っぽく、それでいて陰影の深い演出を手がけたのはTHE・ガジラの鐘下辰男だ。これまでの鐘下演出といえば、ニール・サイモンとは真逆の印象が漂うものだったが、今回はこのミスマッチが見事に成功した例といえる。当然、物語の背景には第二次世界大戦があるわけなので、暗く重い展開になっていくのかと思いきや、主人公・ユージンの明るさや前向きな行動といい、同じ班になった仲間たちとのやりとりといい、意外なほどに爽やかな青春グラフィティに仕上がっていた。

 キャストはそれぞれの個性が、登場人物のキャラクターにうまくハマっており好演。作家志望の青年、ユージンを演じる佐藤隆太は若いころならではアツさや青さを自然体で表現していて、舞台役者としてもまた一歩、成長した様子だ。マイペースなインテリ、エプスタインを演じる忍成修吾は初舞台とは思えない落ち着きで繊細な演技を披露。また、理不尽な新兵いじめとも取れる指導をするトゥーミー軍曹を演じた羽場裕一も、これまでの彼の温厚なイメージを覆すような狂気を含んだ役柄を熱演している。

 もちろん、ただただ爽やかな青春群像劇というだけではないというところも、やはり名作たるゆえん。若者たちのその後がさりげなく語られる、ほろ苦さ、哀しさが溢れ出す幕切れには胸がしめつけられた。

(文:田中里津子)

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『スプーキー・ハウス』(2004)では幽霊屋敷、『ひーはー』(2007)では西部の酒場。
そして2008年・・・舞台は墜落したUFOを回収し乗っていた宇宙人を解剖したと言われる軍の秘密研究施設。果たしてそこに秘められた真実とは・・・?
いやまて!どうせそんな真実は絶対に暴かれない!てか、だいたいこの国に「軍」などないし!UFOも宇宙人もいやしないでしょ!(多分)。

今や名物芸となりつつあるPiperの「お屋敷シリーズ」第3弾。勘違いによる勘違いがウソのためのウソを生む。原因がないのに事件が起こり加害者がいないのに被害者が増える。
そこは説明不能な超ドタバタ【お馬鹿フェスタ’08】。優秀なキャスト&スタッフを総動員して無駄に使う、毎度お騒がせなPiperは、去年に引き続き今年も唱える「10周年」。
一体いつまで10周年を祝うのか?

Piperを見ずしてPiperは語れない!当たり前!なるべく見逃さないでネ!!

注意)「ベントラー」はUFOを呼ぶための言葉です。チケット予約などの際に連呼なさいますと電波障害や家電が勝手に動くといった恐れがございますのでご注意下さい。

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市村正親が実在の天才俳優を演じる『キーン』。役者の虚と実が透けて見えるバックステージものの面白さだけでなく、脚本にも様々な仕掛けが施され、知的なエンターテインメントに仕上がっている。狂気と紙一重の天才・キーンの人生とはいかに?


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 文化庁・新進芸術家海外留学制度にて、9月から一年間の渡英が決まっている劇作家・演出家の長塚圭史。留学前の最後の作品となる「SISTERS」(東京公演は8月3日まで。以後、八月下旬まで、北九州芸術劇場中劇場、新潟市民芸術文化会館<りゅーとぴあ>・劇場、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて公演あり)を、渋谷・パルコ劇場にて観劇した。

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あらすじやキャストなどは事前にチェックしておこう。


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 2006年に公開後、クチコミの評判から徐々に大ヒットを記録した映画『フラガール』の待望の舞台化がこの夏、実現! その記念すべき初日前日に行われたゲネプロの様子を、お届けします!

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