1月20日から下北沢のザ・スズナリで開幕した、M&O playsプロデュース「国民傘 ─避けえぬ戦争をめぐる3つの物語」のゲネプロが1月19日に行われ、舞台写真とレポートが届きました!岩松了書き下ろしの新作。オーディションで選ばれた精鋭たちがおくる話題作です。(編集部)

舞台写真より

 「国民傘」− この変わった題名のお芝居は、3つのお話が交互に現れ、やがてひとつに溶け合う、群像劇である。国民傘と呼ばれる、政府が国民のために用意した傘を置く傘置き場を動かした罪で囚われの身となる母と娘、ある印刷工場の主人と映画を撮っている弟、その工場の使用人、中隊長を捜してさまよっている三人の若い兵隊、それぞれの物語は、シーンが変わるごとに、本の中の出来事として、また映画の中のお話として、だまし絵のように融け合い、「本当」も「嘘」もあやしくなる。まさしく、「物語」の底は抜け、「物語」は互いに連鎖する。


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2011-01-21 15:11 この記事だけ表示

 舞台はもちろんのこと、映像でも活躍中で“百年にひとりの天才女形”と各方面から評価が高い、1991年生まれの19歳・早乙女太一。ここ数年はミュージカル『MISSING BOYs』や劇団☆新感線『蛮幽鬼』へ出演するなどフィールドを広げ、芸の幅もファン層の幅もさらに拡大、役者として着々と成長を遂げている。
 その彼が2011年4月には前年に引き続き、再び明治座の舞台に立つ。

第一部『新説・天一坊騒動』は徳川幕府を揺るがせた、将軍家の御落胤“天一坊”をめぐる新感覚時代劇だ。この第一部を演出する岡村俊一によると「今は、なにが真実かわからない時代。昨日まで信じていた奴が明日裏切るかもしれないし、逆に裏切られたと思っていた人物が実は味方だったりする。この“天一坊”の物語は歴史上の事実はともかくとして、そういう危うい人間関係、なにを信じていいかわからない世の中で運命にどう抗って生きていくかが描かれていきます。その中で太一くんにはちょっと悪いような、単なる御落胤ではないような人物を演じてもらうつもり。実は御落胤なのかどうかもわからない、二面性があるような役は、彼にはとても似合うと思いますよ」。
さらに、その剣さばきも凛々しい青年役から一転、第二部では彼の真骨頂でもある舞踊ショーが堪能できるという二部構成となる。バラエティに富んだ選曲も楽しく、妖艶な女形で舞う姿には誰もが心を奪われるはず。
芝居に殺陣に舞踊にと、日々稽古に励む早乙女太一に話を聞いた。


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2011-01-20 12:28 この記事だけ表示

おおらかかつふくよかな笑いで人気を誇る京都・茂山千五郎家一門。春の訪れと共にお届けしてきた「春狂言」も2011年で8回目を迎えます。
人間国宝・茂山千作が愛嬌たっぷりに演じる素狂言「無布施経」、子方が演じる猿の愛らしさに思わず顔もほころぶ大曲「靱猿」、熊本弁の方言をとり入れた独特の口調が楽しく、『何度でも見たい!』という声が続出の「彦市ばなし」など、東西で見逃せない演目が勢ぞろい!
円熟の至芸を見せるベテランから愛らしい子方まで、春に開く色とりどりの花のように、個性も豊かな面々が、うららかな狂言の笑いをお届けします。

※出演者の都合により一部配役に変更がございます。
予めご了承くださいますようお願い申しあげます。


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2011-01-13 15:30 この記事だけ表示

 “笑い”という枠のなかでひとつのジャンルを確立しているともいえる、WAHAHA本舗のステージ。メンバー全員による一風変わったダンスや、笑えさえすれば下ネタや多少過激なブラックネタも厭わないというあくまでも徹底したサービス精神で、日本各地の劇場を爆笑と拍手で満杯にしてきた。
 そのワハハが、2009年の『無駄な力』、2010年の『バカの力』に続き、2011年は『力(POWER)』シリーズの第三弾『ワハハの力』を上演する。ちなみに前回の観客投票により新座長が決定したため、その襲名披露公演でもある。
 主宰の喰始、看板女優の久本雅美、2年前に加入した80代の大型新人である正司歌江、そしてめでたく2代目座長となったポカスカジャンの大久保ノブオに、次回公演の構想を聞いた。


「1部はダンスありコントありのショー、2部は歌謡大河ドラマという二部構成です」(喰)

――新作公演は『ワハハの力』ということですが、珍しく2部構成になるそうですね。

 そうです。ダンスあり歌ありコントありトークありみたいなバラエティショー的なことは今までもやってきたんですけど、1部ではそれをもっとテンポアップして1時間10分くらいに凝縮します。舞台を小さなキャバレーのステージにみたてて、客席からロビーから、劇場空間を一つのお店みたいな雰囲気にするわけ。そしてこの全編オール新作を、ノンストップで進行していく予定です。

久本 なんだか、喰さんの話を聞いているだけで楽しそうだなあ! 現時点ではまだ、具体的にどうなるのか私たちにはまったく見えてないんですけど(笑)。

大久保 内容はわからないけど、確かに相当楽しそうですよね。

 そして、2部のほうでは一転して、幕末をテーマにした歌謡大河ドラマをやります。坂本龍馬や西郷隆盛、勝海舟、篤姫、徳川慶喜とか、あの時代に活躍した人たちの人生を、歌で見せていく。たとえば坂本龍馬はフォークで、モデルは吉田拓郎。西郷隆盛はなぜかムード歌謡、新選組はグループサウンズとか。1970年代に日本の音楽はこんなふうに変わっていったというのと、幕末の変化とを重ね合わせるという非常に実験的な舞台になります。

久本 これは昔、20分くらいの短いネタとしてちょっとやったんですよ。そのときもすごく楽しかったんで「あれをなんとかもう一度うまくリメイクしてできないですかね」って喰さんと前々から話していたんです。それを今回、いよいよきちっと作ろうかということでね。

 それを今回は1時間くらいに構成し直します。前回、大久保くんはペリー提督役で、内田裕也風にロックンロールを。

大久保 やらせていただきましたねえ。ロックンロールを日本に持ち込むみたいな役まわりで。鎖国してる日本に向かって「もっとロックを聞け!」って。

正司 そこには私も出していただけるの?

久本 もちろんでございますよ!(笑)

 師匠は篤姫か、大奥を取り仕切ってる女性あたりかな。

大久保 それぞれの役柄はまた変わりそうですけど、こうして配役を考えるだけでも楽しいですね。前回、ねえさんは龍馬でしたよね。

久本 フォークを歌いましたね。衣裳が袴だったんだけど、初日、片方に両足を入れちゃってさ。

大久保 歩幅がものすごくちっちゃい龍馬になっちゃった。

久本 階段降りるのにも、ぴょんぴょんジャンプしながらでしたから(笑)。今回も、坂本龍馬やらせてもらいたいな、私。

大久保 そりゃ、龍馬でしょう。逆にねえさん以外、いないんじゃないですか。

 うん、龍馬は久本に決定ですね。

久本 やったあ! 福山雅美だ!(笑)

「新座長になった僕自身も、ワハハの全体公演は本当に大好きなんです」(大久保)

――新座長の意気込みもおうかがいしておきたいのですが。

大久保 意気込みっすか! まあ、僕自身が座長になったからといってどう変わるわけでもないとは思うんですが。僕自身は初めてワハハの舞台を見たとき、自分のバンドを辞めてワハハに入りたいと思ったくらいなので。ワハハの全体公演は、本当に大好きなんです。

 舞台でも新座長の挨拶、きっちりやってもらいますから。

正司 裃とかちゃんと着て?

 たぶん、座長襲名の口上から始まりますね。

大久保 とりあえず初日に僕がやったら、翌日から他の誰かに変わるのかもしれないですけど。「やっぱり座長はコイツじゃなかった」とか言われて(笑)。

正司 アハハハ。でも、こうしてお話を聞いていると今回もすごく楽しそうですね。

久本 そうですね、またいろんなことが起きそう(笑)。

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2010-12-21 12:07 この記事だけ表示

 毎年好評の「新春 天空狂言」は、ついに干支が一回りする12回目を迎えます。
2011年のお正月も、初笑いをお約束する見逃せない演目が揃いました!
〈三番三〉や〈福の神〉といった新春の定番をご堪能いただくもよし、若手による珍しい〈独り松茸〉や〈那須の語〉をお楽しみいただくもよし、ベテランの至芸からパワー溢れる若手まで、茂山千五郎家ならではのバラエティ豊かなラインナップでお送りいたします。

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2010-12-16 19:00 この記事だけ表示

 2011年で50歳を迎える三谷幸喜が、すべての人々への感謝を込めて4本の新作舞台を書き下ろす「三谷幸喜大感謝祭」。その中の1本がパルコ・プロデュース公演「国民の映画」だ。4作品の中で唯一三谷自身の企画でもある本作は、豪華出演陣により繰り広げられる芸術と権力の狭間で葛藤する人々を描く群像劇となっている。


 「国民の映画」のタイトルからも想像されるように、本作は映画創りに情熱を捧げるクリエイターたちの物語だ。しかし、そこはもちろん三谷幸喜。時代設定は1940年代のドイツ・ベルリン。ナチス、国益、出世欲、創作欲、コンプレックス、嘘、愛、憎しみ、芸術家魂…と、一筋縄ではいかない複雑な事情と感情と人間模様を丁寧かつ大胆に織り込んでの人間ドラ マ溢れる群像劇として練り上げてくれた。

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2010-12-13 19:00 この記事だけ表示

 堀北真希が中世フランスに実在した伝説のヒロインに扮する舞台『ジャンヌ・ダルク』が、いよいよ開幕した。数々の映像作品でその演技力を余すところなく発揮してきた彼女にとっては、記念すべき初舞台となる今回。幸運なことに、まさにその初々しい1歩目にあたる初日を目撃することができた。

 

 シンプルなステージに照明が入ると、その中央にゆっくりと現れる少女のシルエット。堀北演じる、ジャンヌだ。最初のうちはごく平凡な娘に見える彼女は、神の啓示を受け、多くの人々を魅了し、イギリスの侵略から祖国フランスを守る戦の渦へと飛び込んでいくことになる。

 これが初舞台とは思えないほど堂々とした立ち姿が美しい堀北を見て、まず思ったのは声がよく通って魅力的だということ。カリスマ性を匂わせる凛としたたたずまいの見せ方などは、映像作品から感じさせるイメージとはまた少し違って、舞台女優としての可能性を力強く印象づけた。


 加えて、今回の舞台の大きな見どころのひとつとなっているのが、100人にも及ぶエキストラたちが縦横無尽にステージを行き交う戦闘場面だ。客席通路から、雄叫びをあげながら登場する大勢の兵士たち。ステージの中央に開いた四角い大きな2つの穴を効果的に使って、マスゲームのように両軍が入り乱れながら戦う姿にはとても臨場感がある。これらの群衆シーンは、この作品でしか味わえない経験と言えそう。そして、この大勢の兵士たちをたった一本の軍旗を振ることでコントロールしていくという少女がジャンヌなのだ。これは群衆のエネルギーをリアルに感じるからこそ、戦場に不釣り合いな可憐な姿が浮きたち、堀北がますます伝説の乙女の姿そのものに見えていく。


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2010-12-09 18:31 この記事だけ表示

 韓国発、全世界約500万人以上が熱狂した、ノンヴァーバルパフォーマンス『NANTA』が2011年3月、東京・大阪にて上演されることが決定。これを記念して、11月29日(月)、韓国よりプロダクションが来日し、池袋サンシャインシティ・噴水広場にて記念イベントを行った。平日お昼の池袋にて買い物などを楽しむ人ら約200人が足をとめ、リズミカルで圧巻のパフォーマンスに見入った。


 月曜日の昼時、池袋・サンシャインシティに突如、元気なリズムが鳴り響いた。大きなクリスマスツリーが豪華に飾られた噴水広場の後方から、鍋やバケツ、おたまなどを叩きながら、コックの装いの男女4名が軽快に登場。瞬く間に、ステージ前で待ち構えていた客のほか、周りにいた子供連れの親子から、お昼休みのOL、買い物中のカップルらが、「ナンダ?!」と目を奪われ、立ち止まった。ステージ上で、ダンスと共にリズミカルなパフォーマンスを見せ付けたメンバー。キッチンを舞台とした作品『NANTA』ならではの、身の周りにあるキッチングッズが彼らの手にかかり、次々に楽器や小道具へと変わる。途中、ゴミ箱から飛んできたゴミ袋が客席に飛んでくるなど、思わず息を呑むパフォーマンスも。

 スープつくりの場面では、味見の最中に意見が分かれた出演者らが、それぞれ客席から一般客を男女一人ずつピックアップし味見を手伝ってもらうなど、観客を巻き込む演出も繰り広げられる。キッチンを回遊するハエがスープの中に入ってしまう…など、誰もが身に覚えのありそうなハプニングを表現するなど、ノンヴァーバルのパフォーマンスが、ますます観客の心を掴んでいく。想像力が存分に掻き立てられる中、最後は、“乱打”という意味を表す『NANTA』らしく、本物の包丁を使った激しいパフォーマンスを披露。切れ味の良いリズムと音が、噴水広場に大きくこだました。笑いと興奮、そして身近な物を取り入れつつ、観客を巻き込む臨場感。まさに、心が“乱打”されるパフォーマンスの数々に、時間はあっという間に過ぎ去り、心奪われた観客の大きな拍手に会場は包まれた。


 イベント終盤、今回『NANTA』史上初となる日本人キャストの岩本柚香は、「是非一緒に劇場で楽しみましょう!」と。また、ヘッド・シェフ役のコ・チャンファンも「3月までに更に練習を重ね、最高のパフォーマンスを東京で披露します!」と意気込みを語った。

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2010-12-09 17:15 この記事だけ表示