舞台活動にも情熱をもって精力的に取り組んでいる井ノ原快彦。彼のラブコールで、若手人気劇団ヨーロッパ企画の主宰・上田誠とのコラボレーションが実現したのが2008年のこと。工場を舞台にした一風変わった群像劇コメディ『昭和島ウォーカー』は、多くの観客を集め大好評のうちに幕を下ろした。
 あれから3年。井ノ原&上田という夢のタッグが待望の再始動を開始! 第2弾のタイトルは『芝浦ブラウザー』。今度は“住まい”をモチーフに、またしても面白いことを企んでいそうな上田に新作のヒントを聞いた。


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2011-02-09 17:37 この記事だけ表示

左から:池内博之、秋山菜津子、鈴木砂羽

王道戯曲に挑む胸のうちには……

――秋山さんはブランチ役を、人から勧められることが何度かあったそうですね。

秋山 はい、自分で特別に意識していたわけではないのですが、「そろそろ『欲望という名の電車』をやればいいのに」みたいなことを、何人かの方から言われる機会があったんです。あまり若くてもできない役ですし、そういう年齢になったのかなあ、と。そう言えば、パルコ劇場さんで寺山修司の『青ひげ公の城』に出させて頂いた時、ブランチの台詞を芝居がかって言う場面があったんですよ。難しいなと思いながらやりましたが、あの時も観に来た方に「ブランチ合うんじゃない?」と言って頂いた記憶があります。それに女方でブランチを演じた篠井英介さんからも、「菜っちゃんも演ってみたら」と勧めて頂いたりもして。

鈴木 私は文学座の俳優養成所出身だったので、そこで最初に聞いた戯曲の名前が『欲望〜』でしたね。

秋山 そうなんだ! 当然ですよね、杉村春子先生の代表作だもの。

鈴木 ええ、劇団にとっても特別な作品という感じで、研究生同士のエチュードで一場面をやったり。私にとっては教本であり、20代の始めを想い出させてくれる作品でもありますね。

池内 僕は恥ずかしながら観劇経験もなくて。色々な先輩方がやっているのは知っていたんですが。

秋山 テネシー・ウィリアムズ作品では上演機会が多いものだけれど、ここ数年は目立った上演はなかったかも。

池内 それで映画を観たんです。ヴィヴィアン・リーがブランチで、スタンリーはマーロン・ブランド。内容的のもすごく深いものがあると思ったし、何よりマーロン・ブランドがカッコ良すぎるんですよ。もう「これをどう演じればいいのか……」と、映画を観ただけで戸惑ってしまって(笑)。

鈴木 (爆笑)いきなりハードル上げすぎでしょう。でもブランチとスタンリー、それに私が演じるステラは、「演りたい!」と思っている俳優さんがきっといっぱいいますよね。これまでも錚々たるメンバーが演じてきた作品だし。私はこれまで、翻訳劇を自分で演じることがイメージできず、ちょっと敬遠していたところがあるんですが、今回はお話を頂いた瞬間に「やりたい!」と思えたんです。絶対に新境地が拓けるはずだ、と。

秋山 しかも演出が松尾スズキさんだし。

鈴木 そうそう、新境地斬新過ぎ、って感じですよね(笑)。

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2011-02-04 14:43 この記事だけ表示

2006年、轟音つんざくヘヴィメタルにのって痛快に疾走する「メタル マクベス」を演出、シェイクスピア・ワールドに新風を吹き込んだ演出家いのうえひでのり。その後、「リチャード三世」も手がけるなど、シェイクスピア作品の演出に意欲を見せる彼が、今度は、「マクベス」と並んで四大悲劇の一つに数えられる「オセロ」に挑む。1930年、戦前の関西の港町で抗争を繰り広げるヤクザたちの世界に大胆アレンジして描く「港町純情オセロ」に向けての抱負を訊いた。



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2011-02-03 18:52 この記事だけ表示

18世紀末のロンドン・フリート街を舞台に、悪徳判事によって無実の刑で流刑され愛する妻と娘、そして人生のすべてを奪われた男の激しくも哀しい復讐劇を描いた『スウィーニー・トッド 〜フリート街の悪魔の理髪師〜』。スティーヴン・ソンドハイムによるこの傑作ミュージカルが、2007年の初演に続き、宮本亜門演出、市村正親・大竹しのぶ主演での再演が決定した。初演で理髪師の腕を生かし剃刀を振るうスウィーニー・トッドを愛するがゆえ自ら復讐に手を貸すミセス・ラヴェットを演じた大竹しのぶが、再演への喜びと期待を語ってくれた。



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2011-01-25 20:56 この記事だけ表示

演劇史上に残る傑作としてあまりに名高い「欲望という名の電車」。20世紀アメリカを代表する劇作家テネシー・ウィリアムズの手によるこの戯曲は、ヴィヴィアン・リー&マーロン・ブランドが火花を散らした1951年の映画版も今日まで愛され続けているほか、日本でも、杉村春子や浅丘ルリ子、大竹しのぶなど、そうそうたる女優たちがヒロイン・ブランチを演じてきている。2011年春、この不朽の名作が、演出に松尾スズキ、ブランチに秋山菜津子という、願ってもない顔合わせで上演される。演出の松尾に、作品にかける意気込みを訊いた。


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2011-01-21 15:25 この記事だけ表示

左から:片桐仁、ともさかりえ、三宅弘城 (撮影:江隈麗志)


倉持裕 作・演出の新作『鎌塚氏、放り投げる』は、完璧な執事を目指す主人公が仕える城を舞台に、彼が周囲の人間の“大人の事情”に振り回されて苦悩して行くノンストップ・ホラー・コメディ。年の瀬も押し迫った12月某日、都内スタジオにて行なわれたスチール撮影現場にお邪魔し、出演者の三宅弘城、ともさかりえ、片桐仁、そして倉持裕の4人に本作への期待と意気込みを聞いた。


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2011-01-19 18:22 この記事だけ表示

演劇ユニット*pnish*のアナザー公演〔*pnish*プロデュース〕シリーズの最新作は、江戸川乱歩の『黄金仮面』。*pnish*メンバー・鷲尾昇を中心に、小西遼生、佐藤永典ほかフレッシュな役者たちが懐かしくて新しいレトロ昭和を舞台に、胸躍る謎解きと冒険の物語を繰り広げる。


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2011-01-14 19:54 この記事だけ表示

 子供同士の喧嘩の後始末で集まった2組の夫婦たち。寛容な“大人の作法”で平和的に始まったはずの話し合いは、次第に強烈なテンションで不協和音を響かせる。もはや子供より手に負えない4人の男女の剥き出しの本性。制御不能な大人たちの“仁義なき戦い”が始まった! 今、世界が最も注目する劇作家ヤスミナ・レザの長話題作、待望の日本初演!
 今回の作品で演出を手がける演出家のマギー氏に、本作品の見どころ見せどころを語っていただいた。


――まずは物語全体から感じる印象をお聞かせください。

翻訳コメディですが、日本のどの家庭でも起こり得る身近な話です。ブロードウェイバージョンを観たのですが、客席が爆笑していたのが印象的でした。会話のテンポと役者の魅力で約90分、見せきれる芝居だと思います。


――それぞれが演じられるキャラクター(大竹しのぶさん/段田安則さん/秋山菜津子さん/高橋克実さん)についてお聞かせください。

大竹さん 被害者の子の母。アフリカや美術に精通した女流ライターであり、二児の母。
インテリ特有のプライドをもったモラリスト。しかし物語が進む中、内に秘めた本性が・・・。
段田さん 大竹さん演じる強い妻の“尻にひかれた”ようにも見える夫。
会合では妻をサポートしながらも、やがて日頃の鬱積した想いが爆発して・・・。
秋山さん 加害者の子の母。弁護士の妻というセリブリティな雰囲気を讃えつつ、天然なのか計算か、被害者夫婦の精神を知らず知らずに逆撫でる。
物語が進む中、子育ての無関心な夫への不満が噴出し、やがてその矛先は・・・。
高橋さん 加害側の子の父、弁護士。被害者の子の家を訪ねているときでさえ、携帯電話を片時も離せない仕事中毒。子育てや家庭の問題には無関心。理論武装だけは達者だが・・・?
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2010-11-10 17:20 この記事だけ表示